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二章 七生目 三体

 違法アイス屋は部下たちをこちらに向かわせていたようだがもう遅い。

 まずは派手な1発からぶちこんでしまおう。


 光神術"ライト"! そして同じく"サウンドウェーブ"!

 同時に強烈発動!

 私はそれと同時に"変装"をといた!


 店内に激しい光とともに奇妙な爆音かまとどろく。

 慣れないようどちらも明滅するように短い時間で連続叩き込み!

 大半のはいまので錯乱か気絶に追い込めただろう。


 そうでなくても目や耳が使えないはず!

 魔物とはいえ2器官もやられればかなりの混乱を誘えているはすだ!


「「わあああぁ!?」」

「「ギャーーッ!?」」

「敵だーっ!!」 


 私は本来の私……ケンハリマの姿になって駆け込む。

 狙うは今こちらを叫んだ相手。

 ビラビリリくんには悪いが違法アイス屋は今日で店じまいだ!


 全身を黒尽くめで隠しているのはこの中ですら身バレしたくないという思いか。

 大きめの身体だが2足でなんの魔物だろうか。


 錯乱している中をすり抜けなんとか立ち上がろうとしてきた用心棒たちに"峰打ち"をつけた前足蹴り飛ばし。

 速度重視で吹き飛ばしていく!

 そして逃げようとしているアイス屋の背後に着地!


「のぉ!?」

「うぐっ!?」


 一瞬とんでもなく鋭いにおいがした。

 柑橘系のをずっと濃度高めたような……

 自身のにおい消しか!


 私が怯んだ先にさらに走られた。

 さらにあれこれ撒き散らしながら走り次々と用心棒がやってくる!

 妨害か!


「させるかっ!」「はぁっ!」「殺すっ!」

「そらッらッラッ!」

「「グアーッ!?」」


 多少腕に自信はあるようだが通させてもらう!

 敵が腕や武器それに射撃してこようとしていたが"峰打ち"で爪を振り低めに突撃しぐるりと前足で殴り飛ばす。

 流石に強いもののふっとばして時間は稼げる。


 その間に駆け抜ける!

 ここで逃してたまるか!


「くそがぁっ! 高い金払ってんだぞぉ!!」


 悪いけれどこちらもお給料は貰っているからね!


『へへ、チマチマした作戦は性に合わなかったからな! 派手に行くぜ!』

『頼んだ!』


 当然正面出入り口は塞がさてもらう。

 イタ吉が先程の人型トカゲとバトルだ。

 制圧は問題ないだろう。

 

 違法アイス屋は扉の向こうに行き閉じてロック音。

 私は勢いよく……蹴り飛ばす!


「えいやッ!」


 後ろ足で回転しながら蹴りとばす!

 勢いよく扉のロックごと壊れ吹き飛ぶ。

 私も同時に飛び出し……


「あそこだ! 殺れ!!」

「っと!」


 廊下左右で囲まれている!

 バリケードの向こう側から大量の銃口!

 これはまずい!


 敵を追いかけるのに夢中なのとそこまで危険性が薄いとおもって突撃したから……!

 急いでバックジャンプすると大量の射撃に私に弾丸が降り注ぐ!


 ギリギリ壁の向こう側に隠れられた。

 よし。

 痛いのは単に嫌なのだ。


 イバラ展開!

 背から生やした大量のイバラで押し切る!

 私は廊下に出ていないので安全。


「な、なんだ!」

「撃て! うわああぁ!!」

「ちくしょう数が!! これはまさか、がぁぁ!!」


 "鷹目"でチェック。

 よし駆けるぞ。

 行った方向はさすがにわかる。


 あの強烈なにおい消しは逆に道筋をしっかり残していた。

 右だ!

 さらに駆けてイバラが壊したバリケードを乗り越えてゆく。


 イバラは適当なところで敵を覆い尽くし自切しておく。

 しばらくは押しつぶされたままだろう。 

 走る先に黒尽くめは……いた!


「くそっ、あと少し……」

「それはどうかな?」

「何!? 前から!?」


 ここで小イタ吉1体だが敵正面に回り込んだ!

 ナイス!

 違法アイス屋が怯んだところで……!


「そこだっ!」

「「うわあっ!?」」


 飛びかかる!

 前足が違法アイス屋の全身を包んでいた黒い布を剥ぎ取る。

 だが……今の複数声って!?


 正体はすぐにわかった。

 大きく見えたその姿は割れて……

 3体がそこから落ちた。


「えっ!?」「おっ!?」

「「ぐぇー!」」


 ……素早くとげなしイバラを伸ばして3体の小柄な魔物たちを捕らえた……

 まさか正体は3体いたとは……


「こいつら、もしかして、あの小さい魔物の街のヤツラか……?」

「ええっ!?」







「アイツ自身を成功例にしていたようだぜ。小さいのがこのアイスを食べていたら、突然変異でこんなに強そうに! ってな」


 イタ吉の直感どおり彼ら違法アイス屋はまさかのアノニマルース以外住みの犯人だった。

 どうりで手慣れているわけだ。


 アノニマルースという魔物たちの街思想原型にもなった小さな魔物たちの街というものがある。

 そこに住んでいた魔物たちはそこで世界が長年出来上がっていて……

 悪意もよく育っている。


 もちろんその分警備や治安維持にも力が入っているため……

 あっちでやりづらい層がこっちの噂を仕入れてやってきたわけだ。

 

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