千五十八生目 幻影
私はイバラで"龍螺旋""千の茨"を。もちろん"連重撃"で命中時2度当たることになるのだがイバラのぶんだけになっている。
ダカシは武技スキルらしく剣2つに光を大きく蓄え飛び上がり振り下ろし斬り裂くと上空へ向かって光が飛ぶように伸びた。
私の"龍螺旋"で踊るように打ったイバラたちも大爆発!
「まだ!」
去り際に私は尾のイバラを素早くのばす。
尾のイバラは相手の方へたどり着くと……
たっぷりためていた猛毒を吐き出す!
速乾性ながら付着者に浸透し即溶解などのダメージを与える破壊性を重視したものだ!
本当はもっといじれる気がするが……
ホルヴィロスに聞くにしても今はもっと集中せねば。
私達が引くと毒液の中無理やりにでもエネルギーを溜める敵の姿が顕になる。
あの状態で"天地消ゆ"のエネルギーを天井付近にためているのか……!
さすがに5割はいったか。
これ以上は私達にとって死ぬかどうかの瀬戸際。
もう溜めさせるわけにはいかない。
それを理解しているからかグレンくんがインカに乗って駆け飛びかかる。
「今だ!」
「ありがとう! 止まれー!!」
見事な協力攻撃でインカの勢いのまま跳んだグレンくんは敵を勇者の剣の見えない刀身で捉える。
さきほどの次元斬でコツを掴んだのもあるし私の力が注ぎ込まれ勇者の剣が覚醒していたからなのもあるだろう。
斬撃跡が光が先程の次元斬みたいな凄まじい輝きとともに敵へと刻まれる。
グレンくんの攻撃が1番敵も危険なようで6本の腕で防ぎにかかる。
両手で持たれた斬撃は早くそして重い。
ダカシとはまた違う剣士スタイルでの大きな切り裂きは1撃に重くのしかかるような斬撃だった。
そして空中で何度も斬り裂きから……
グレンくんが武技で空中なのに足を軸に横円回転移動しながら斬り裂く。
そうかと思うと浮き上がり上から何度も叩くかのように斬っている。
縦横無尽に動かれるせいでグレンくんが相手をする敵はかなり殴りにくくなっているらしい。
短距離ワープして離れ銀河の球をグレンくんへと放つ。
「あっ! 逃げるなー!」
空中のグレンくんをインカが回収してギリギリ銀河の球を避ける。
地上に敵もインカも降りた。
エネルギーを敵がまたためだしている……!
「これ以上は危険……! それッ!!」
グレンくんへの回復を回して私自身はドライ任せの近接戦闘!
イバラで殴り鎧で防ぐ!
近くにいるときの攻撃として空魔法"エクスプロージS"! もちろん"二重詠唱"!
敵の殴りが来るタイミングで腕を向けて強烈な2連続空間爆発!
前方へ強烈な衝撃が飛ぶからこうして使いやすい。
相手が後ろへ吹き飛ばされてる間に私へ対して空魔法"ミラービジョン"!
私の分身をいくつも発生させる。
多少いじっていくつもの私の分身を生み出す。
今の私は身体から多数のイバラを出すロゼハリー風にグラハリーの鎧を来る攻撃によって増やし背からは飛ぶときはエアハリーの羽根を生やしているが……
エアハリー風の私にホリハリー風の私。
ロゼハリー風の私にグラハリー風の私。
それにネオハリー風の私も。
"ミラービジョン"は単なる見た目だけではない。
私の指定どおりに動くし光景だけではなく実体があるように感じられる要素が揃っている。
嗅覚や聴覚も誤魔化せる分身を……100以上!
思ったよりもたくさんできたのはもう今の私が変化しているからだろうけれど……
より誤魔化し力も伸びているはず。
だから……
「「行くぞッ!!」」
全員で敵を取り囲み殴り込む!
当然分身同士は攻撃が重なり合う。
敵が小さいからね。
そして私の攻撃も混じり合う!
敵が近くに来た幻影を勢い付けて殴ると拳がすり抜ける。
そして別方向からのイバラは命中!
私自身のイバラを混じらせていたからね。
何体も何体も自慢の6本腕を素早く伸縮させ殴るがどれもこれも外れ。
こちらはみんなが放つ火魔法"フレイムボール"の中に本物がまじりまた全て溶かすかのような燃焼。
収まればイバラも行くしさらには別角度からグレンくんやイタ吉たちそれにダカシとインカが刃を伸ばす。
「おらっ、こっちだぜ!」
「偽物でも、俺達が中に入ったりすれば本物だ……!」
みんな上手に分身たちに紛れている。
剣の衝撃波が飛び巨大グラハリーの影に隠れたイタ吉たちが爪で蹴り込みグレンくんがイバラとともに勇者の剣を伸ばし斬りかかる。
私の幻影かと思ったらインカで素早い槍さばきにより連続突き。
殴ろうと蹴ろうと銀河弾放とうとワープしようとそこに正解はないし単純に凄まじい認識妨害と化している。
さすがに長く続けるのは難しいが魔法を重ねがけすればいい。
思ったよりも効果的……さあどう出る!?




