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千五十七生目 猛攻

 みんなの猛攻と私のカバーが続いていた。

 大前提として相手の方が基礎的にかなり強いのだ。

 いくら"神魔行進"していてもそこまで大きすぎる変化はない。斬り合っているためあっという間に生命力が摩耗する。

 インカやグレンくんは銀河弾や凄まじい速度での移動時に巻き込まれる程度だが痛いものは痛い。


「ハァッ! チッ、体が……!」

「おらよ!」「そらっ!」「あーもう!」


 喰らえば下がり私の回復を最優先で受ける。

 治ればすぐ飛んで食らいつく。

 間はインカやグレンくんが繋ぎ……


 私は絶対あらゆる補助体制を崩さないように必死に敵から逃げつつ回復!

 下がっていれば安全なわけがなかった!

 私が邪魔だと判断されて油断しなくても超速移動からの蹴り込みが飛んでくる!


「うわッ!」


 加速し飛んでくる蹴り込みを転がって避けつつふたりの回復! そして切れそうな火魔法"ヒートストロング"全員かけなおし!

 火力が足りなければ押し切られる。

 押し切られれば全滅!


 筋力が増加してみんなの身体に汗が浮かび飛ぶ。

 ザクザクと切れ込みを敵に入れるたびに敵も粘体が硬質化したようなその肉を散らす。

 私は絶え間なく魔法を放つ。絶えたら誰か死ぬ。


 ほい光魔法"シールド"一丁!

 おまたせしましたお届けです!

 敵の攻撃に対して被膜のような透明(エフェクト)を貼って緩和するのでないと私でも危険。


「これでどうだ……!」

「「これで決めてやるぜ!」」


 そうこうしているうちにダカシと尾刃イタ吉が敵の銀河弾を避けつつ急接近。

 高速で光と炎がぶつかり合い更には挟み込む。

 敵の6本腕連撃は単体ですり抜けられるほど甘くはない……


 しかし。

 イタ吉とダカシが挟み撃ちして連続で斬り斬って斬る!

 血を流すダカシとイタ吉が(エフェクト)できらめき……


 ついには腕の猛攻よりも斬撃の強さが増してダカシが2つの剣で地面へと切り飛ばす!

 さらに尾刃イタ吉が高速で床へと自らのしっぽを突き立てると地面から大量の刃が飛び出る!


 当然敵はそこに刺さり飛び出る反動で吹き飛ぶ。

 ダメ押しのようにインカが(エフェクト)で全身を覆い駆けそのままの勢いでぶつかる。

 完全にキレイに轢いた。


 壁まで吹き飛ばされた敵はふたたび足をゲル状に崩し背の炎や(エフェクト)リングは消える。

 天井に溜まっているエネルギーはまだ5割もない。

 この調子だ。


 即接近してイバラを巻きつけ"無敵"!

 全力をかける!


「ギャアオオオォーーッ!!」

「殺し合う思いすら今沈めて、ラキョウが否定したつながりの力で、"無敵"で、終わらせる!」


 少ししたらまた凄まじい爆発……の予兆を見極めイバラを自切して高速脱出!

 爆発しまた弾丸のように飛んでくる硬質した粘液が私を襲う!

 だがインカは横入りしてその弾丸から身を挺して守ってくれた!


「インカ兄さん!? 大丈夫!?」

「イツツ……ああ、大事な妹を護るためだからな!」

「今治すね!」


 確かに"神魔行進"がある以上頑丈さは私よりもあるかもしれないが……

 それでも無茶をするなあ!

 鎧にガンガンぶつかる音が響いていたから間違いなくとても痛い。


 回復しつつ粘液の様子を見るとまた1箇所に集まり元の形へ戻った。

 背の炎が小さくなって敵が少し苦しみだしている。


「あともうひと押しでおそらくはなんとかなる!」


 戦闘意欲をなくし敵意を向けられなくしてつながるきっかけを得る"無敵"。

 それを流し込まれるのは想像以上にただ破壊の概念がエネルギーの塊としてある全ての破壊者にとって害毒らしい。

 悪いが誰にとっても……ラキョウやおそらく魔王にとっても良い結果をもたらさない全ての破壊者には静かになってもらおう!


「2度目だ……! 力を蓄える時間はたっぷりあった」


 ダカシは全身に悪魔の力を充填。

 "神魔行進"の力を混ぜ込み全身に蓄えていた。

 もちろん2つの剣にも。


「ラキョウ! 俺を苦しめた時のような強さはどこへ行った! 所詮はこのように成り果てるしかない奴だったのか!?」


 ダカシが飛びつき斬るたびに凄まじい(エフェクト)が飛び散る。

 敵の殴りに負けない威力で出来得限(できうるかぎ)り身を反らしながら必死に殴り込んでいる。

 私も遅れないよう土魔法"ロックショット"!


 岩石が発生して敵へと山なりに飛ぶ!

 敵は流石に反応して瞬間的に6本の腕で集中殴りし……破壊。

 しかしその背後に私!


「そこだ!」

「貰った!」


 そして6本全て岩の破壊に使ったということはダカシの方に無防備でもある。

 岩の背後にいた私にも気を取られ余計に防御は中途半端。

 私とダカシどっちも強烈に攻撃を叩き込んだ!

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