千五十六生目 板鋏
凄まじい勢いでダカシの剣から光線が放たれた！
銀河の球を放とうとしていた敵に距離があるのにも関わらず飲み込むように命中。
その勢いのまま壁に叩きつけた！
「よし」
「パワーは溜めさせない！」
敵は体制を立て直すとすぐに着地。
銀河の球代わりに"天地消ゆ"のエネルギーをためだした。
空にはまだ少ないがしっかりと驚異が集まっている……
私が真っ先に駆けつける。
光魔法"ヒーリング"は２枠でイタ吉とインカの回復。
他２枠で切れたら困る補助を唱えつつあるから……
最後の１枠で攻撃をためておいた！
地魔法"アースイーター"！
この魔法は少し時間かかるからそれまでイバラで攻める！
そして敵の殴りを受け防ぐ！
そっちは６本だがこっちは８本の太いイバラが出せる！
全力の殴り合い……！ こういうのはドライ任せ。
私は魔法の制御だ。
たとえこの地が外側魔王内部だとしても地面として扱う！
少し難しいがその分硬質度は十分。
一気に勢いよく太い大きすぎる牙のような槍のような形たちをたくさんつくり……
同時に床から離れ。
壁として縦になって殴り合っていた全ての破壊者を挟む！
相手もわかってはいただろうが私の排除を優先していた。
結果的に凄まじい勢いで閉じた"アースイーター"による牙壁は敵を食った！
牙はより内側へと敵を留めるように生えている。
何度も噛んで噛んで噛んで……
最後に強く噛んで崩壊！
この魔法は終わると元の地面へと壊れて帰っていくタイプなので足場も安心。
だがその程度では怯んではくれないらしい。
両腕を横にやってつっかえ棒にし脱出をしようとしたようだ。
あと１回噛んでたら逆に壊されていたかも……
まだまだ平然としている敵は近距離の私に向かいつつ小型の銀河球を連続で飛ばしてくる。
小型でも重い……！ だいぶマシだけれど！
インカを見習うにはほど遠いがなんとか小型球を鎧化イバラで弾く。
力技だけれどギリギリ通用するなら使う！
疲れるけれどね！
すぐに敵が近くに来たので鎧を解き棘を生やして攻撃シフト。
殴る。
殴られる。
このシンプルなやりとりを高速で飛行しつつ何度もぶつかり合いながらやる！
細かな飛行制御はアインスで肉体戦はドライ。
私は……魔法を５つとも制御。
イタ吉が余裕出てきたので私に回しつつ攻撃魔法だ！
地魔法"アースボム"！
私の前方に土塊が生まれどんどん巨大化。
そのままの勢いで殴ってくる敵に押し付ける！
敵も殴って破壊しようとするが……
狙い通り！
十分巨大化した"アースボム"が敵の腕にひっつく！
そして……私は緊急脱出！
ほぼ同時に大爆発が起きた！
「いよっしゃあ！」「いけローズ！」
「俺たちも！」
「うん！」
「効率的に削って確実に潰すぞ」
イタ吉やダガシが率先して切り刻みに突撃する。
先程も爆発の煙内から撃ってきたんだ。
みんなもそのことがわかっていて距離を詰める作戦のようだ。
小イタ吉が躍り出ていつもの攻撃誘導。
やはり銀河球が飛んできて小イタ吉が少し当たり跳ね飛ばされていった。
しかしチャンスが生まれた。
粉塵の向こう側の姿が見えたためあとは突っ込むだけだからだ。
尾刃イタ吉とダカシは跳ぶとまとう光を残して高く敵までたどり着く。
その勢いのまま大きく切り裂いた！
敵もそれを６本の腕で受け止め……
ふたりともそれに負けじと刃を何度も振る。
敵はすぐにいる位置を変え飛ぶのでふたりも着地をはさみつつ飛びかかっていく。
あのふたりやグレンくんが見せる空中に殴りかかるとさらにほんの少し浮くスキルすごいな……飛べる相手に食らいついている。
それはともかくとしてグレンくんはふたりに遅れる形になったものの剣にたっぷりと力を込めている。
ふたりが離れた瞬間や敵が自分から距離をとった瞬間に剣を振っていた。
光でできた衝撃波が飛び敵が再び空に力をためる妨害になっている。
私の能力も乗っているからかかなり威力はあるらしい。
食らうたびに行動を中断せざるおえなくなっている。
防ぎはされているからそこまで致命的ではないが……重要だ。
インカは敵が地面近くに降りてくるのを見計らい着地際に高速で槍を射出している。
どうしてもほんの僅か着地のスキが生まれる点を突いている……
インカの全身鎧はどこからでも槍のような背棘を射出できるから瞬間的に次どこへ現れようと対処可能なのが強い。
私はあえて下がって回復そして補助！
攻撃魔法よりもみんなのサポートのほうが大事だ。
"神魔行進"……私から見たらよくわからないけれどみんなとても絶好調に見える。
これならばまだやれる！
