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千四十八生目 変革

 あまりにも強いつながりという力の奔流。

 だが流れの向きはそれぞれ違うので……

 互いにぶつけ合い勢いを殺しとどめる!


 そうすることでやっと純度を高めたつながりの力になる……

 私は常に変わっていっても。

 根だけは変えてはならないんだ。


 この奔流に飲まれるということは私の根幹を揺るがしかねないからね。


[幸いそういうこと(影との対立)はもうやってあるからな。新たなる試練なんていらねぇ、このまま突っ走れ!]

["むてき"パワーで、たくさんつながりができたね!]


 "無敵"で仲間が増えたり知り合いになれたり。

 きっかけにしかならないスキルだけれどどんな種族との垣根もこえてきっかけを生み出してくれた。

 きっかけすら本来はありえない相手もだ。

 もちろん今流れこんできていた恨み節のようにまだ完全に敵をなくすことはうまくいっていない。


 それはまだ私の力が未熟だからだ。みんなと無理やり仲良くなろうとは思わない。

 けれど再戦希望みたいに単なる敵ではない関係はもっと増やしたい……


 そう……か。

 やっぱりまだ私は死にたくないな。


[ま、このままじゃあ何もわからないままだし、何よりさっきは生きる(・・・)ために選んだだけで死にたいわけではない(・・・・・・)からな]

[どうやればいきかえれるのかなー?]


 うーん。こういう時魂は知っているとかよく言うけれど私今の状態でも良くはわかっていない……

 ただひとつ言えることは。

 私は今確実に正解に近づいている。


 この熱は生きるための力だ。

 まだ私が生きていても良いとされる力だ。

 それはネガティブであれポジティブであれ……この世界と繋がっているということ。


[……前世があるとか、違う世界から来たとか、そういうのが負い目じゃなくなるってもの、良いな]

[きっと、これがいきるイミってやつだよ!]


 私がわざわざ異世界から転生した理由はわからない。

 けれどこの世界からきっと問われ続けているのだ。

 キミの生きる理由はなんだと。


 理由は探しても見つからない。

 私が理由を出すのだ。

 理由を出すためにも……そう。


 生きねば。


『ローズ! そんな!?』


 新たな光に重なって聞こえてきた声。

 これはグレンくん……

 おそらくは私の死直後の声。


『なっ!? よくも! 妹をっ!!』

『ローズ、お前ならすぐ目を覚ますはずだろ?』『起きろよ!』『まだ寝るなよ!』

『死んだ……? 俺たちを治すために……? バカか……!』


 魔法の枠が4つだったんだよ!

 私自身と精霊分3つ! "二重詠唱"ではターゲットをずらすのは困難だからぱっと選んで4者!


[多分そういうことを言いたいんじゃないと思うぞ……]

[まーこういうときイノチをかけてバカになるのはしかたないネ。昔からだもんネ]


 何なんだろう。私の中に味方がいない。

 ともかく私が死んで本気でみんなが想ってくれているその心が伝わってくる。

 強いつながりの力として!


[行けそうか、ツバイ! アインス!]

[わたしはモチロン!]


 行けるかどうかというよりまるで世界が行っていいかのように認めてくれている。

 ただ私がつながりの力を……神力を集めて今見えない神格にためるとして。

 つまりそこで自分自身の復活するとしたら。


[それはもう、元の単なる魔物ローズじゃないよな……]

[うん、かみのちからをじぶんのものにしてふっかつするのなら、それはカミサマだよね]


 なぜかはわからないが今の私ならそれが出来ると実感している。

 おそらく私がこの場で覚醒したのも含めてギリギリ奇跡を起こすのが間に合ったからだ。

 それは神格が目覚め私が変質した証。


 逆に言えばそれに自覚しなくては蘇るだなんてできないし……

 私が払うのは変化元。

 良くも悪くも私はまた大きく変化する。


 前の時も死にかけていたなあ……


[今度の変化はどうなるのやら……なにせ前とはなる物がまるで違う。"私"は本当になるのか? 神に(・・)]

[なれなきゃしんじゃう! けど、なれたらなんとかなる! カミサマになったら、いろいろどうなるかはわからないけど……! それはそれで、なってから考えよーよ!]


 うーむなんという割り切り方。

 ただまあ実際のところそうするしかないのだろう。

 正直理論も理屈も完全にわかってこのあとのことをやれるわけではないのがつらいが……


 それになんか死んだと思ったらいきなり蘇生してビックリしないかな?

 気まずくならない?


[んなこたどうだっていいから! ほら、さっさと最後の光点にいくぞ!]

[おっきな光ー! きっとあそこからいくんだよね!]


 うむむ行くしかない……か。

 きっとそこを踏み切らないと私は死んだままなのだろう。

 それを受け入れるためにも大きな光点へ近づくと新たな景色が見える。


 これは……さっきの私が死んだ後の景色……!

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