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 世奈が自宅に帰ると、今日もおいしそうな夕食が出来上がっていた。この夕食をいつも作ってくれるのは、世奈のおばあちゃんである。

 現在、日本は核家族が増えていると言われているが、世奈の実家は3世代が同居している家族形態であった。世奈のおばあちゃん、おじいちゃん、お父さん、お母さん、弟、そして世奈の6人家族である。

 その中で、仕事が忙しいお母さんに代わって、夕食を作るのは世奈のおばあちゃんであり、その夕食がおいしいのだ。

「ただいま!わ!今日はカレーライスなんだ!」

「うん、ちょうど帰り着くころだろうと思ってね、今できたてだよ。もうすぐしたら、お父さんとお母さんも帰ってくるでしょうから、先に食べましょう」

「はーい!」

大きな声で元気よく返事をしたのは、小学校1年生の弟、勇樹である。世奈にとっては、6つ年の離れた弟で、とても可愛がっていた。もちろん野球も教えていた。

「おかえり、世奈、なんだか機嫌がよさそうじゃないか」

「おじいちゃん、ただいま!」

「なんかあったかい?」

機嫌がよさそうな世奈を見た、おじいちゃんはなんだかうれしそうに世奈に話しかけた。

「ううん…ただね、野球をすごく教えるのがうまそうな先輩にあった」

「先輩?」

「中学校の野球部だったみたい」

「へ~それはよかったな!」

おじいちゃんは、にっこりとほほ笑み、世奈の肩を軽く二回ほどたたいた。

「おじいちゃんと一緒のこと言ってた。上から下にバットを振るのはだめなんだって」

「ほ~…プロの指導者以外でもそんなこと言う若者がいるのか。たいしたやつだな」

おじいちゃんは感心したように目を丸くしていた。


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