二百字掌編シリーズ 『僕、少年忍者 伊賀の緑丸』

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「ほな、印籠を見せてくれまへん？」

「印籠？　実はここだけの話なんじゃが」

　ご老公、いきなり小声で

「なくしちゃったよーん！」

　これにおばはん

「なあ、ホンマもんかあ？」

「あ、当たり前じゃ！」

「うーん。ほな、助さんと格さんは？　ウチ、格さんの大ファンやねん！」

　これも相手がアッサリと

「悪い。首にした」

「うそお？　何でやねん？」

「堅物すぎて、冗談通じんかったし」

　この時

「ね、先を急ぐでつ！　歩きながらしゃべればいいでつ」