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「まったく、他愛のない忍びですね。赤蝮党ともあろうものが」

 舌打ちしながら、相手に近づく蜜柑

 この時、緑丸は思った。


「蜜柑が強すぎるだけでつ」


「では、グルグル巻きにします」

 

 早速、縄で相手を縛り始めた蜜柑


「それより、早く抜いてってば!」


 すでに涙目の錦太夫。


「黙りなさい! 顔面にも刺しますよ!」


「あ、いえ」


「よし、でき上がり!」


 これに相手が恐々と


「あ、あのう、そろそろ抜いておくれでないかい?」


 だが蜜柑は――


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