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「もうすぐ武蔵の国でつ!」

 こう言った緑丸だが


「ご老公。先ほどより、ずっと大人しいでつが?」


「あ、いや。この娘が恐ろしすぎて、な」


 これが聞こえた蜜柑


「え? 私? そんな事などありませぬ。何をほざいておらるのです? ジジイ」


 

 藪の中に入ってきた一行。その時、頭上より


「光圀公のお命、頂戴しちゃうから!」


「だ、誰でつ?」


 見ると木の上に


「赤蝮党の錦太夫ですよ……メリメリッ」


「あ」


「ドーン!」


 空からデブが落ちてきた。


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