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「あ、いや」


 戸惑う柄々さんに、蜜柑がさらに


「ほうら、早く渡してくださいな」


「ま、えっと」


 これに


「やっぱりお腹を痛めた子だから、ホントはすっごく可愛いんでしょ?」


「う」

 言葉に詰まってしまった柄々ママ。やがてニヤリと


「フッ。このあたしが、こんな小娘に諭されるとはねえ。いや、参った参った……ああ、その通りだよ。さあ好きにおし!」


「いえいえ、何にもしませんよ。でも、二度と子供をダシにして駄目ですからね!」


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