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 それに目をやった緑丸


「あ、ホントでつね! 名前は、太助って言うんでつか」


「ああ。でな、父親は行方知らずでさ……」


 そこに蜜柑が


「くおら! 誰が身の上話をしてるんです? さあ、勝負勝負!」


 形勢不利な赤蝮の柄々、ここは奥の手だ。

 すかさず、手にしている赤子の首に手をやり


「おい、この子の命が惜しければ大人しくしろ!」


「え?」

 

 驚く蜜柑に続き緑丸も


「前代未聞の卑怯な手でつ!」


「フン。ほら、さっさとジジイを渡すんだ!」


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