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「ほな、こいつや」


「それを覚えたら再び中に入れてください。あ、きっていいですよ」


 それに相手も、かるたをグチャグチャにきりはじめ


「これでええわ」


「では、しばしお待ちを」

 長太郎が各札をあらため


「犬も歩けば足が棒になる……これでしょう?」


「おおお!」

 目を丸くしたレスラー、さらに


「もいっかいや!」



「うーん。何でわかるんやろ?」


 すでに何十回も繰り返している。


「あ、もう日が暮れましたよ」


「ほな、また明日やな」


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