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これは後日談になるが、月日が経って近況を知るべく同じ学校を通っていた2つ年下の実弟に問い掛けた。
無鉄砲な性格、先輩から真面に引き継ぎを受ける姿勢が無かったのか災いして事務室を支えきれず“崩壊”していった。
通常なら先輩の説明を背いて許り身勝手な行動をした天罰で“良い気味だ!”と内心失笑していた。
然し僕はそう思えなかった。
閑散とした空き部屋から陳腐でありながら本格的な事務室を仕上げていった僕達にとって、僅か3年で崩壊したのは非常に心痛かった。
実弟は福祉コースに所属していた上に、神経衰弱で欠席が多かった為に詳細はこれ以上知ることは出来なかった。
…吁、神よ仏よ。
僕は何処で過ちを犯しただろうか
僕はあまりにも純粋過ぎたのかs
僕は必要に異常に懇篤でした
厳重な僕なんで何処にも居ません
だから水の泡になったんだろうか
それならいっそのこと 僕に鉄槌を下してください
多少粉砕骨折を負っても構わず叩き潰してくれ
それが僕の運命なので───
それが僕に与えるべき刑罰なので───
矜持を失い青菜に塩を掛けられた僕に対し、実弟は慰めてくれた。




