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 アリソン・ポリゴナル・ストライカーヴィッチは単身で校庭に下り立った。

「出て来い小娘。こっちには最強のグロックがあるんだ。勝ち目はないぞ」

 最強のグロック。それを今テロリストが手にし岬たちを狙っていた。そして予備に持っているグロック。グロック19Xは軍隊に納入する予定だったグロックだ。

 一方で岬が手にしているグロックはグロック26 Gen.2.5。攻撃力より軽さを求めたグロックだ。しかもGen.2.5はグリップが少し滑り易い。


 だが、それでも岬は車の影から飛び出しグロックで狙いをつけた。

 火を吹いたのはアリソンのグロックだった。

「フン。

 狙いをつけると視界の下半分がグロックで一杯になるだろう?

 だが私のグロックはそうはならない。ドットサイトが付いてるからな」

 岬のプレートキャリアはこれで腹部側も砕けてしまった。


 これ以上の反撃は不可能なのを良い事にアリソンは長々と語り出した。

「我々は社会の底辺で搾取されるだけの存在だった。そこの警備員のようにな。人質にした生徒の連中もそうなるだろう!

 なぜだか分かるか?落ちこぼれだからだ。

 この世は上流階級の連中が得をするように出来ている。なんと腐った世の中なんだ!下にいる我々やそいつらは(中略)。

 だが我々はグロックを手に立ち上がった!上で肥え腐っている連中に一泡吹かせてやるためにな!

 その時、我々は気付いた。立ち上がった者だけが勝利すると。

 やってみれば簡単なことだった。グロックがあればな!グロックが勇気を与えてくれた。我々には(中略)。

 立ち上がらなかった者は搾取される一生だ!そもそも搾取されている事に気付いて(中略)。

 貴様らには、それが出来まい!立ち上がる事なく…」


 その長々と続く演説にミサ・サミュエルはげっそりした。

「なげぇ…」

 どこかで聞いたような決まり文句にうんざりした。もっとも内容すら最初から頭に入ってはないが。

 岬はグロックのマガジンに弾を詰めていた。

 警備員のジョンはどうやら自分をバカにしているらしいその演説にプルプル震えていた。

 だがその演説もようやく終わる。


「ではそろそろ始めるぞ。我々の勝利のためにな!」

 戦闘再開の宣言にアリソンと岬はグロックを構えた。

 岬は車の下からグロックを突き出した。アリソンから見たら狙い難いが岬も視界が制限される。車と地面の隙間からグロックを突き出すと、そのわずかな視界もグロックで埋まってしまった。分の悪い賭けだ。

 岬の額から汗が落ちた。その瞬間。


「おっと!

 俺達の事を忘れてもらっちゃ困るぜ!」

 アリソンのグロック34 Gen.5 MOS/FSが砕け散った。

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