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仲間想い勇者の秘めたる嗜好

作者: 以津真 天

深夜テンションで書き上げた一作。

どうぞお楽しみください。

「ここか! 魔王!」


魔王のいる玉座、そこに1人の少年がドアを蹴破り入って来る。


「来たか、勇者よ・・・・・・」


「魔王! お前を倒しに来たぞ!」


魔王城へ乗り込んだ勇者はついに宿敵である魔王との対面を果たした。

だが魔王は玉座に座ったまま勇者を嘲笑する。


「クククッたった1人でこの魔王へ挑むとは・・・・・・舐められたものよ」


「だまれ! 仲間はみんな、お前らが・・・・・・!」


長い旅の末、魔王城へと来れたのは勇者ただ1人。

ここまでの旅路で彼にも仲間は居た、だが勇者が居ない時を見計らって魔王軍に襲われたのだ。


「あの時、僕がみんなから離れていなければ・・・・・・」


仲間は勇者以外が全員女性であったため、異性というのもあり最初は互いにぎこちなかった。

しかし旅を続けるにつれ全員が安心して背中を預けれるぐらいになったころ、勇者は日頃の感謝を伝えるために仲間達に内緒でプレゼントを買いに行っていた。


だが勇者が買い物を終えて仲間と泊まっていた宿に戻ると何やら様子がおかしかった。

宿屋の店主に何があったのか聞くと怯えながらも魔王軍の一味が襲撃したと言う。

慌てて泊まっていた部屋に戻るとそこに残っていたのは粉々に割られた窓、そして魔法で残されたメッセージだけだった。


『突然現れた魔王軍にみんな拐われた 勇者助けて』


それから勇者はアテもなく、仲間を探し続けた。

しかしいくら経っても成果を得られずついに見つかる事は無かった。

次第に彼女達は死んだと思うようになった勇者はその失意を憎しみの力に変え、ついに魔王城へと単身乗り込んだのだ。


「武闘家のセニア・・・・・・魔法使いのマリー・・・・・・そして弓射手のレノ・・・・・・彼女達と共に掲げた魔王討伐の意思は僕1人でも変わらない! 必ず仇を討つ!」


「クククッ、ハーハッハッハ!」


「何がおかしい・・・・・・もういい、今すぐその下卑た笑いを止めてやる・・・・・・」


高笑いを止めない魔王に勇者は苛立ち、剣を持つその手に力を込める。

対する魔王はいまだに戦闘態勢にも入らないでいた。


「クククッつい笑いすぎたな、許せ勇者よ。あまりにも貴様が哀れで仕方なくてな」


「哀れだと!? 何がおかしいんだ!?」


「そうか・・・・・・貴様は仲間が死んだと思っているのだな?」


「何だ! どういう事だ!?」


「なーに、簡単な話よ・・・・・・この魔王がその大切な仲間と再会させてやろうではないか!」


魔王が言うと玉座の後ろから3人の女性が現れる。

その姿に勇者は見間違えるはずが無かった。


「セニア! マリー! レノ!」


「勇者よ・・・・・・魔王を倒したくばこのセニアが相手しよう」とセニアと呼ばれた女性は勇者に拳を構え、その鋭い目で睨みつける。


「ふふっ勇者様・・・・・・マリーは例え勇者様相手でも手加減いたしませんよ?」とマリーと呼んだ女性は楽しそうに笑う。


「私達のこと助けに来てくれなかったね、勇者。レノはとっても怒ってるからね?」とレノと呼ばれる少女も光の無い瞳で勇者を見た。


魔王をまるで守るかのように彼女達は前に出る。

かつて共に旅をした3人が仲間である勇者に対峙しているのだ。


「クククッどうだ、感動の再会じゃないか!? 勇者よ、貴様の仲間は今この魔王の傀儡となっているのだ!」


「傀儡、だと・・・・・・!?」


「そうだ! わざわざ部下に仲間を拐わせたのは貴様の絶望をした顔が見たかったからよ!」


「そんな・・・・・・!」


「さぁ勇者よ! せっかく出会えた仲間達の裏切りに絶望で満ちたその顔を見せろ! その悲痛がこの魔王を何とも心地よくしてくれるのだ!」


「クソォォォ!」


「クククッ! ハーハッハッハ!!」







「・・・すごく、良い!!」


「は?」


ここまでお膳立てして返ってきたまさかの反応に魔王の表情が固まってしまう。

さっきまでは楽しげに笑っていた魔王だが今は困惑を隠せないでいた。


「・・・・・・すごく良いって、何が? 貴様の仲間が敵になってるんだぞ?」


「いや、何が良いって聞かれるとそうだな・・・・・・ギャップかな」


「ギャップ・・・・・・?」


「まずは、そうだな・・・セニアかな。彼女は孤高の武闘家とか呼ばれてるけど本当は人とコミュニケーションを取るのが少し苦手なだけなんだ。さらに生まれつき目付きが悪いせいもあって他の人からはすぐに距離を取られがちなんだけど、でもその目付きの悪さが今となっては見事にマッチしてる。僕と話す時なんかいつも柔らかい感じだっだけど今はその鋭い視線で見られるだけでゾクゾクするね。次にマリー、彼女は誰にでも人当たりが良くて例えば僕が荷物を運ぶの手伝ったりするとわざわざ頭を下げてお礼を言ってくれるんだ。けどその度に彼女の大きな胸がそれがもう・・・ボヨンと揺れるんだよ。あと無自覚なんだろうけど僕が本を読んでる時とかに何読んでるんですかーって後ろから聞いてきたりしてきて・・・ほとんどくっついてるんだよね。デカいマシュマロが背中に当たる感触は我慢するの大変だよ? あー話が逸れたね何だったっけ、あぁそうだ彼女がすごく人当たりが良いって話だったね。話を戻すけど彼女はあまり戦闘が好きじゃなくて本当は誰も傷付けたくないっていっつも悩んでるんだ。だからパーティでは回復やバフデバフのサポートがメインだったんだけど、そんな彼女が見てよ。まるでSに目覚めたかのように持ってる杖で今にも殴りかかってきそうだもん。いいよね、けど出来れば鞭なんかで思いっきり叩かれたいな。最後はレノだね、彼女はパーティの中でも一番背が低くて喋り方もちょっと子供っぽくて、つい子供扱いしちゃうんだけどすぐ怒るんだ。でも僕が彼女の頭を撫でてあげるとすっごく気持ちよさそうにするんだ。そんなレノが今は病んでるような瞳で僕のことを見てくるなんて思いもしなかったよ。お願いだからその目でもっと見てほしい。みんなそれぞれ個性があって可愛いんだけど僕はあくまでも異性でなく仲間としてしか接して来れなくて・・・・・・悪く言えばあまり性的な目で見れなかったんだ。まぁマリーの胸では少し興奮してたけど。で、誰かが言ってたんだけど、これがいわゆる悪堕ちってジャンルなんだろうね。僕は別にMってわけではないんだけど今まで見られなかった彼女達の一面を見れて滾るものがあるよ。強いていえばもう少し彼女達の格好をどうにかして欲しかったな、僕があの日最後に見た時と何も変わってないじゃないか。駄目だよ、こういう時は露出が多くて黒を意識した服装にしないと、あとはおでこやお腹あたりに紋があっても良かったかな。人によっては角や羽根が生えたりもあるけど僕は無い方が好きかな。まぁ嗜好は人それぞれだから否定はしないけど。僕が好きなのはオーソドックスなタイプなんだ」


何言ってんだこいつと魔王は思った。


(勇者とはこんな性癖がひねくれてる奴だったのか?)


魔王がそう思うのも無理はない。

仲間に敵対され絶望に沈むと思ってた勇者が急に熱い持論を語り出したのだから呆気にとられるのも当然だった。

だが勇者の話はまだ終わらない。


「ところで魔王、傀儡っていうのはどんな感じなんだ? 彼女達の言う事に本人の意思が絡んで無いっていうのは勘弁だぞ? 普段は明るく振舞っているけど心の中では少しずつ薄暗い感情が・・・っていうのがベターなんだから、そうじゃないと悪堕ちの魅力が半減だ。何? 彼女達の潜在意識から多少は影響を受けている? なら安心した。ちなみにエロい事とかしたの? あっ人間と魔族じゃ種族が違うからそういう事しない? よかったぁ、さすがにそれは僕の守備範囲外だったよ。もしそこまで手を出されてたら僕はお前らを絶対に許さなかった。たしかに僕は悪堕ちが好きだし興奮もするけどさすがにそこまで望んでないからね。本当だよ? いや嘘じゃないよ本当だって! 魔王軍に捕まった勇者パーティがオークに・・・とかよくあるシチュエーションだとは思うけどあぁいうのは創作で見る分にはいいけど実際にされたら嫌だしね・・・・・・いや、だから僕はそういうの望んでないって。信じてよ! よし、僕がした話だけどこの話は終わりにしよう。次に聞きたいのはその傀儡の魔法ってお前を倒せば解けるのか? 解ける? なるほど、悩むな・・・・・・お前を倒してしまったらせっかく出会えた素晴らしい悪堕ちというシチュエーションが終わってしまう。でも仲間をこのままには出来ないしな。無事倒せて元に戻ったはいいけど時々、その時の暗い感情が出るようになってしまうというのを期待するしかないかな? 望み薄だけどそれに賭けるしかないよね。一緒に眠ってる時とかに突然馬乗りされて・・・やべぇ、また変な方向に行きそうになった!」


「勇者よ・・・・・・貴様、頭は大丈夫か?」


「えっ? むしろ今までで一番調子いいけど?」


「仲間が拐われて1人で居る時間が長すぎたあまりに憎しみでおかしくなってるのではないか?」


「いや、むしろありがとうって言いたいね。これは僕の憧れだったんだ。点数で言えば80点くらいだけど僕の中では十分高得点だよ。今となっては憎しみよりも感謝の気持ちが強いね。まぁ結局戦うんだけど」


「そうか・・・・・・」


(ダメだこの勇者・・・・・・早く滅ぼそう)


もう相手をするのも疲れた魔王は彼女達に命じる。


「勇者の仲間達よ・・・アイツをさっさとどうにかしてくれ」


これで片がつくだろう魔王が油断したその瞬間、予想外の事が起こった。


「「「今よ!!」」」


「!?」


傀儡にしていたはずの女達が一斉に魔王に攻撃を仕掛けて来たのだ。

それをモロに喰らった魔王は玉座から転げ落ちる。


「グハッ! 貴様ら、なぜ!?」


「勇者の熱い気持ちのおかげで魔法が解けたのだ!」


「勇者様の言葉で目が覚めたのです!」


「勇者が僕達を思ってくれてたのが分かったので動けるようになった!」


(えっ? あんなので!?)


「勇者様、魔王にとどめを!」


「み、みんな、わかった! くたばれぇ魔王!」


勇者の剣が眩く光り、魔王の頭上へと振り下ろされる。

その一撃で魔王の身体は崩壊した。


「何か釈然としないぃぃぃ!?」


最後にそう言い残し魔王は跡形もなく消滅した。

残ったのは勇者とその仲間達だけである。


「みんな、もしかして傀儡の魔法を自力で解いたのか!?」


「「「勇者(様)のおかげ」です」よ」


「そっか・・・・・・ところでさっき僕が言ったこと覚えてる?」


「うっすまない・・・・・・ちょっと記憶にモヤがかかったような感覚が・・・・・・」


「勇者様の声が聞こえたと思ったら後ろに魔王が・・・・・・」


「勇者の匂いを嗅いだら意識が・・・・・・」


「良かった・・・なら、いいんだ。とにかくみんなが無事で良かったよ」


「「「勇者(様)・・・・・・」」」


「よしっ帰ろう。みんなで凱旋だ!」


「「「はい!」」」


そして魔王討伐を果たした勇者パーティは王城へ凱旋し、その後彼女達は勇者と結婚し幸せな家庭を築いたのだとか・・・・・・





~彼女達が居なくなる前の宿での会話~


「今日も、どうだった・・・・・・?」


「厳しいです・・・・・・勇者様は中々ガードが固いようで」


「私もこんなにアピールしてるのに・・・・・・」


勇者が仲間達へのプレゼントを買いに出かけた宿屋の一室ではセニア、マリー、レノの3人の女性が深刻な表情で話し合っていた。


「私は今日さりげなく腕を組んでみたりしたが、効果は無かった・・・・・・」


「私も背中から胸を押し当ててみましたがダンマリでした」


「レノも食事中に関節キスしたけど反応なかった・・・・・・」


なんと3人全員が勇者の事が好きだった。

最初は我先にと勇者への好意を争っていたが勇者が思いのほか鈍く、今では3人が協力し合って勇者を籠絡しようとしていた。


「勇者はもう少し私達を女として見てほしい・・・・・・」


「勇者様は奥手過ぎます。異性にまるっきり興味が無いってわけでは無さそうですが」


「勇者の前でいっそ脱ぐ?」


「・・・・・・それは最終手段、私は別にいつでも見せて構わないけど」


「私も勇者様にならこの身すべてを捧げられますが?」


「レノは、もう少し背が高ければ・・・・・・! くっ!」


「私に、1つ案があるんだが・・・」


「何ですか? セニアさん、言ってみてください」


「勇者を・・・・・・少しの間1人にしてみないか?」


「「!?」」


セニアの提案にマリーとレノは動揺する。


「ど、どういう事ですかセニアさん! 私達がパーティを抜けるという事ですか!?」


「レノも勇者と離れるなんてそんなの我慢出来ないよ! 勇者分が枯渇する!」


「落ち着け・・・・・・! そうじゃない・・・・・・私が思うのは勇者にはもしかしたら特殊な嗜好があるのかもしれない」


「嗜好、ですか?」


「・・・・・・ようは性癖。それが分からなければ私達がどんなにアプローチをしても無駄。きっと一線を超えてこない」


「確かに・・・・・・私達って自分で言うのも何ですが十分美人の部類ですよね?」


「うん、まぁレノがこの中で一番美人だけどね?」


「レノさんの仰ってる意味がよく分かりませんが・・・・・・戦ろうってんですか?」


「あ?」


レノの発言にマリーは杖を持って立ち上がる。

レノも対抗するように立とうとするが止めるようにセニアが声を張り上げる。


「・・・・・・今はそれどころじゃない! 私達は確かに容姿は他の人より秀でてる。だが肝心の勇者は一切手を出して来ないのはそれに至れない理由があるはず・・・・・・」


「なるほど・・・・・・ではセニアさんは敢えてそれを見出すために勇者様の前から姿を消そうと?」


「・・・・・・あぁ、きっと勇者は私達の前ではその秘めたる嗜好を暴露しない。だから姿を消したと見せかけて物陰から勇者を観察する・・・・・・」


「勇者様の性癖を探ると・・・・・・いいでしょう、乗りました。でもどうやって私達の姿をくらましましょう?」


「・・・・・・魔王軍に拐われた事にすればいい。雲隠れに使うには奴らが丁度いい」


「良いですね。では私は魔王軍に上手く取り入れるように準備しましょう。レノさんは私達が拐われたように捏造と宿屋の店主に口封じをしてください」


「そういうコソコソしたのはレノに任せろー」


「・・・任せる。最後に確認だが・・・・・・私達は全員勇者が好き。そうだな?」


「愚問ですね。勇者様は私の最愛の人、はじめて見た時から運命共同体です」


「レノにとっての旦那様ー!」


「例え勇者の嗜好が異常でも・・・・・・その誓いは変わらないか・・・・・・?」


「変わりません」


「当たり前」


「・・・・・・ふっ聞くまでも無かったな。では各自勇者が戻って来る前に行動を移そう・・・・・・!」


「はい!」


「うん!」


「・・・・・・その前に私は勇者の下着を」


「私は勇者様の靴下を・・・・・・」


「レノは勇者の使った歯ブラシを・・・・・・」


そうして彼女達3人は暗躍する。

まずセニアが偶然近くにいた魔王軍を捕まえて来て私達を誘拐しろと脅迫し、マリーは魔法で魔王の認識を微妙に阻害して自身たち3人が操られてるように思わせた。

レノは宿屋の店主に金貨を握らせ、部屋の中を争った形跡があるように偽装し、魔法でメッセージを残した。


彼女達は勇者が人一倍好きだったが、勇者に対しての歪んだ愛情も持っていたのだ。

そして隙を見ては魔王城から3人で抜け出し、勇者を観察して時に襲いかかろうとした魔物や、勇者に色目を使う泥棒猫を撃退し、その途中で勇者の私物をくすねて勇者分を補給していた。


そしてある時に勇者が寝言で呟いた『悪堕ちっていいよね・・・・・・むにゃむにゃ』の証言を元に彼の求めるシチュエーションを作り上げた。

幸い成功には至ったが勇者曰く80点という結果に終わり、勇者と結ばれた後も3人はそれだけはいまだに悔いている。


勇者との結婚生活では時おり思い出したかのように悪堕ちした時の人格が蘇ったふりをし、彼を喜ばせているという。


めでたしめでたし

勇者

勇者パーティの中では性癖以外まとも。

特技:悪堕ちについて語る。


武闘家のセニア

勇者パーティの切り込み担当。

特技:今日の勇者の下着の色が分かる。


魔法使いのマリー

勇者パーティのヒーラー兼バフデバフ担当。

特技:勇者の匂いが遠くからでも分かる。


弓射手のレノ

勇者パーティの遠距離と斥候担当。

特技:勇者の顔が遠くからでも分かる。


魔王

魔王だけど魔法の腕はマリーに敵わない。

散々利用された挙句、一瞬で倒された一番可哀想な人。

魔王の性癖はおねショタ。

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