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9話 地獄の夜…

シリアスな展開っぽく前回は終わりましたがシリアスではないのでご安心を。では、楽しんでください。

 俺達は一度騎士団の宿泊寮に戻り荷物の整理をした後に訓練場に戻って、これからの予定を聞いた。


「まず、今日は全員各々の武器を持って剣なら素振り、弓なら的に向かって矢を放つ、槍なら突きの練習を12時まで休まずに続けろ。そしたら全員楽しみの飯だ!」

「はい!」


ラインドさんから俺達は指示を受けそれぞれ訓練を開始した。ちなみにラインドさんと呼ぶのは昔先生だったこともあるので癖だ。


「よし、じゃあ俺達は全員素振りだな」

「うん、じゃあ頑張ろうね!」

「じゃあ、始めるか…」


20分位してガルシャさんが俺達の方に周ってきた。


「お、お前ら頑張ってんな!そこの茶髪はもう少し肩の力を抜け、そこの嬢ちゃんは力じゃなく速さを意識しろ、お前はー、特に無いなそのまま頑張れ」

「「はい!」」


俺達は言われた通りに素振りを続け、残り30分位にラインドさんがやって来た。その瞬間、俺はユウの後ろに隠れるように移動した。


「お、おい。どうしたんだ」

「どうしたのウィンくん?」

「なんでもない、悪いがユウ後ろに居させてもらう…」


そんな話をしているとラインドさんがやって来た。


「ありゃ、どうしたんだお前ら?」

「いや、ウィンが急に後ろに…」

「俺、人見知りなんです、なのでちょっと…」

「いや、どうしたんだよウィン急に?」

「あれ、お前…?」


その瞬間ラインドさんはニヤニヤしながら今日の訓練が終わったら後にちょっと来るように言われた。


「それじゃあ頑張れよお前ら」

「「はい!」」

「はい…」


あー!絶対ばれた!あれ以来連絡もとってなかったしなー…でもエストさんに俺がここにいるのがばれたら………うん、ヤバイな…


「本当ににどうしたんだよウィン?」

「ウィンくん、ラインド様と知り合いなの?」

「あー…いろいろあってな…」


 その後、午前の訓練が終わり飯となった。


「お、カレーか。ベタだが美味いな」

「そうだねー」

「そうだな…」


 昼食を食べた後、しばらくして訓練場に全員集まった。


「よし!皆集まったな!じゃあ、午後の訓練について教える!」

「「はい!」」

「じゃあ、午後は体力造り等のトレーニングをしてもらう!」

「「はい!」」

「じゃあ、まずはランニング50Kmだ!」

「「は、はい…」」


さすがに50Kmも走るとは思ってなかったらしい。


「よし、じゃあ行け!」


その後、走り終わったら時間はもう5時過ぎだった。そして、更なる悪夢が皆を襲った…


「走り終わったな、じゃあ次は腕立て、腹筋、スクワットそれぞれ500回!」

「「は、はい!?」」


なんとか全員終わった頃には8時になっていた。


「よし!今日はこれで終了!」

「「ありがとうございました…」」


皆疲れ果てていた。飯の時間になった。


「よっしゃ!飯だ飯だ!」

「疲れたねー」

「そうだな…」

「さて晩飯は…」

「カレーだ…」

「カレーだね…」

「カレーだな」


昼は野菜や肉の入ったカレーで夜はシーフードカレーだった…これは腹にくるな…まさか、3日間カレーって事は無いよな………、無いよね…?

 食べ終わった後に風呂に入り部屋に戻ろうとしたところ廊下で話掛けられた。


「よ、ウォル!いや、今はウィンだったか?」


ラインドさんだった。何故かを考えていると思いだした。そういや、訓練の時に、後であうことになってたな。


「お久しぶりです。ラインドさん」

「久しぶりだなー!ここじゃなんだ俺の部屋に来てくれ」

「分かりました」


 俺は言われた通りラインドさんの部屋に来て椅子に腰かけた。


「で、なんですか?」

「いや、お前の様子が気になってな。そういやお前学園に入学したんだな。どうだ、学園生活は?」

「楽しいですよ。とっても」

「そりゃ良かった」

「一応聞きますがエストさんには教えてないですよね…」

「ああ、さすがに連絡いれてからの方がな…」


二人は知っていたエストが本気で怒るとどうなるかを…


「まあ、あの悪夢を知ってる奴がエストを恐れないなんて事はないからな…」

「そうですね…」

「ホントに魔術王じゃなくて魔女だろありゃ」

「ホントですね」

「へえー、誰が魔女ですって」


 その瞬間二人は扉に目を向けた…そこには青のローブを着た黒い笑顔をした女の人が立っていた…その背後には何故か黒いオーラが佇んでいた……oh…


「いや、それはだな…」

「あ、えーと…」

「では…そこに正座してください」

「「は、はい…」」


 その時、二人は悟った。この後の悲劇を…。

 その夜、二人の男の叫び声が宿泊寮内で聞こえたのは言うまでもなかった…

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