8話 二人との再開…
「お、ウィンおはよう」
「ああ…ユウもおはよう…」
「今日から3日間、アリスと3人で頑張ろうな」
「ああ…」
今日から俺達の学年は騎士団で二泊三日の宿泊訓練を行うことになっている。そして、今は訓練場に集まっている。
「それにしてもアリスは何処だろうな?」
「さあ…?俺もまだ会っていない…」
何故かアリスがまだ来ていない。後、3分もすれば集合の挨拶なのに…
「具合でも悪くなったか」
「いや…アリスのことだし寝坊とかだろ…」
そんな事を言っていると残り1分というところでアリスが向かってきた。
「遅れてごめん!寝坊した!」
「まじで寝坊だったな…」
「ほんとだな」
「二人共どうしたの?」
「いや、なんでも…」
アリスがギリギリ間に合ったところで号令が掛けられた。
「全員、クラスごとに整列!!」
その後、全員が並んだところで開会式が始まった。
「えー、これより二泊三日の宿泊訓練の開会式を始める」
「「はい!」」
「では、今回教えてくれる方々に挨拶をしてもらいます」
「まず、騎士団副団長ガルシャさん」
「おう」
並んでいる人達の右端から髭を生やしたおっさんが前に出てきた。
「あー、俺が騎士団副団長ガルシャ・ゴルンだ。ガルシャと呼んでくれ。これから3日間武器について教える。よろしくな」
「「はい」」
あの人何処かで見たような…気のせいか…
「では、次に騎士団で魔術班隊長アランさん」
「はい」
今度はローブを着た男の人が出てきた。
「自分はアランといいます。言われた通り魔術班なので、魔術を教えます。皆さんよろしくお願いしますね」
「「よろしくお願いします!」」
「元気でよろしい」
あれ、あの人も何処かで…まあ、気のせい気のせい。
「では、次に騎士団特攻隊隊長クラムさん」
「はいよ」
なんか気だるそうな人が出てきた。
「あー、特攻隊隊長クラムです。よろしく。以上」
「おいこら!クラム!しっかり挨拶しろよ!」
「そうですよクラムさん」
「えー、クラムさんには体術を教えてもらいます。皆さん、最後にこの二人をご紹介しましょう、お二方どうぞ前に!!」
そう言われた二人は前に出てきた。
「えー、皆さんこんにちは、ラインド・アーシュです。皆さん3日間よろしく!」
「私は、エスト・ジャーナルです。皆さんよろしく」
「「おおー!!」」
いきなり周りが騒がしくなった。まあ、当たり前か…。
「皆さん静かに!このお二方は知っての通り世界を救った3人の英雄の二人、騎士王ラインド様と魔術王エスト様です!このお二方に教えてもらえる事を光栄に思ってください。では、皆さん挨拶!」
「「よろしくお願いします!!」」
皆が興奮してるところ俺は必死に騎士王と魔術王という二つ名に笑いをこらえていた。
「では、宿泊寮に一度戻って10時前に集合してください」
「「はい」」
そんなで開会式は終わった。遂にこの後訓練だ。力を抑えるのを何時も以上に頑張らなければ。
だが、この時俺は後の悲劇を知るよしもなかった…




