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『な、なんと!!
フィールドに大木が出現したぁぁーっ!』
地鳴りと共に発生したのは大量の木々によって構成された樹木。
少し太めの枝で相手を絡めとって拘束してしまう上級魔法でも上位の魔法だ。
「う、うごけないよ!」
「うわぁぁ助けてくれ!」
「ちょっと私も巻き込む必要はないでしょ!」
エレナ、下痢、ミイは樹木に絡め取られて地上から離れた幹の部分に拘束されている。
これは準決勝の時にこっそり仕掛けておいたのだ。
木属性準特級魔法『ユグドラシル』
記入式魔法陣を利用することで自然魔力によって発動できる魔法だ。
よって俺の魔力とは関係なしに使えるのだ。
魔力の吸収に時間がかかっていたのか中々発動できなかった。
もし使う前にバレたら不味いので透過魔法を施していたから準備に時間がかかったのだ。
「くくくく……ははは!」
シュルルッと音を鳴らせ俺の足に木を絡みつかせる。
そのまま木は長くなっていき俺の身体はエレナの目の前まで移動していった。
「ハロー」
「さ、さすがレン君だね……
まさかこんな凄い魔法が使えるなんて思ってなかったよ…」
「……では頂きます」
シュルルル!
俺の足に絡みついている枝の一つがエレナの身体に巻きついていった。
「ひゃうんっ!?ちょ、ちょっと何これ!?」
「巷で噂の触手系攻めという奴だ」
「ふわぁっ!?へ、変なとこ入ってきてっ、ぁんっ!」
「さぁ俺も触らせていただくとしましょうかね」
木の枝がエレナの身体をウネウネと動き、それに反応してエレナは顔を赤らめている。
俺がそーっとエレナの巨大なメロンに手を伸ばしていくと……
「何しとんじゃぁぁぁ!!」
「ぷぎぃぃぃぃっ!!魔王の野望がぁぁっ!」
ミイが拘束されたまま放った電撃が直撃してぶっ飛ばされた。
『しょ、勝負あり!
勝者はミイ=レストルトさんとレン=アクセル君ペアです!!』
落下してきた俺が見事に着地すると先生が判定を下した。
俺がパチッと指を鳴らすと大木が地面へと戻っていく。
俺、強すぎる……
「変態」
拘束から解放されたミイが俺の元へやってきて拳を腹にめり込ませた。
「ぐぼぉっ、そこまで本気で殴らなくても……」
「私の服の中にも地味に枝を侵入させてたでしょ」
「……てへぺろ」
「死ねぇぇぇ!!!!」
もう一度電撃を流されました、はい。