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「『ダークインパクト』!」
手に闇属性の魔法を纏わせてエレナへ向かって放つ。
が、いつもより全く威力も勢いもない。
「『ホワイトボール』!効かないよレン君!それに……」
「きやぁぁっ!?」
『なんと!ミイ=レストルトさんが下痢さんに捕まっています!』
「ミイ!」
後ろを振り返るとミイが下痢に拘束されていた。
うぉい!ミイが下痢まみれになるだろうが!
エレナはミイと下痢の側へと近づくと俺の方に向き直った。
「くくく、アクセル君!
僕の……僕の勝ちだぁ!」
下痢の野郎が勝ち誇ったように笑い声をあげる。
「……くっ、離しなさい!」
「足掻いても無駄だよミイ」
エレナがミイの身体を光のロープで拘束した。
「さぁレン君、どうやって闘う?
その魔力量じゃ私でも倒せるよ?」
「くそ……!」
エレナが腕を組むと豊満な胸が持ち上がる。
こんな時におっぱいに視線がいく俺の目を叱りつけたい!
てかこうやってそろって見ると2人ともツインテールで髪色も一緒だから似てるなぁ……
『レン=アクセル君、絶対絶命のピンチだぁ!
これは降参するしかないのか!?』
「……しゃあねぇ」
俺はぶらんと腕を下げるとエレナ達の元へと近づいた。
「ちょっとレン!何諦めてんのよ!」
「くくく、これで僕達の勝利だ!!」
下痢が無駄に高笑いした時……
「ツインテール萌えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
俺の言葉と共に、
ドゥォォォォッ!!!と隔離エリア全体を揺るがす轟音と地鳴りが起こった。