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「ぷ、くはははは!!ひゃひゃ!」
「もう一度言うわ最低ね」
「くくくっ、かははっ……まさかここまで楽しいと思ってはいなかったぜ」
第一回戦を終えて待機場所に戻ると堪えきれなくなって爆笑してしまった。
すまんブリーフ1年生。
魔王様めっちゃ面白かったです。
「もしかして次の試合もあれやる気なの?」
ミイが軽蔑するかの様に横目で俺を見てきた。
もうちょっとくらい楽しみゃいいのにな。
「いんや、さっきの転移魔法は事前に仕掛けとかないと発動に時間がかかるから次の相手が分かってないから無理だ」
現在試合が行われているフィールドを探してみる。
「とぉりゃぁー」
「ほぉう!」
「こなくそー」
かなり……ショボい試合だった。
「……次はミイに任せるよ」
「何よその死んだ魚みたいな目」
準々決勝までを楽に終え(ほとんどミイに殺ってもらった)、俺たちはすることもなくイスに座っていた。
他の生徒達は全く興味がないのか、持参したゲームというものをしている奴までいる。