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白冬博士研究室
「ふむ……魔王達は統帥の部屋に行ったか……しかも柊菜=ユークリエリッド=ハーゲリオもか。彼女はこちらへ来ると思っていたが……おっとそろそろ来るころだと思っていたよ」
ガチャッ
「やぁ、初めまして……で良いのかな。モニター越しでは会ってはいる」ズバッ!!!!!
白冬博士の首が切り落とされた。
「お、おいユウ!」
「僕達が用があるのは彼じゃない。それに……」
「っ!? な、何だこれは……!?」
ポコポコッゴボボッ
奇妙な音が、泡立つような音が聞こえてきた。
「ふぅ…いきなり首を斬りとばすなんて、勇者の割には野蛮なんだね。それとも、悪を根こそぎ滅したくなる性分だからかな?」
博士の首の切り口から新しい首が生えてきた。やはりこの人も再生能力を持っていたのか。でも何だか変じゃないか?再生能力を持つ未原細胞は真っ白な物質。白冬博士のように人間の形をしたものは無理じゃないのか?
それとも何か別な能力でも持っているのだろうか。
「……それもあるかもしれないね」
ズドドドドッ!
そう言うと突如白冬博士の身体に大量の光剣が突き刺さる。サイズは大小様々で、色々な箇所を刺すことで身体が動かないように固定されている。
「そう簡単に死なないみたいだから拘束させてもらうよ。
で、あれがサーバーみたいだね」
部屋の中で一際目立った装置がありーー僕達が探していたサーバーだろうーーそれに近づいていく。
スクリーンパッドようなものが付けられており、それに触れると画面が光って目次のようなものが現れた。
色々な情報があるみたいだ。
「どれも機密情報ばかりだな……あのニートテロの事件詳細まで存在しているとは」
「……これは…!」
僕は目次の中盤あたりにあった『圏外 ゴミ処理場事件 勇者』とかかれているものを見つけて目を見開く。やはり統治機関には僕がやったとバレていたのか……
「あった。これだ、『CodeNo.プロジェクト』私が関係するものだ」
それにタッチするとあるページが開かれ、記録が示されていく。内容はかなり多く、何ページにも渡って記されている。