13 15
僕は息を整えてDA-Ⅱ型と向き合う。先程まで僕がいたところは大きくヘコんでおり、かなり強烈な爆発が発生したのが分かる。
『……触手が切れてる?あの硬度だと切れないはずだったぞ?』
「まぁね。さっきまでの剣はただの『陽光の剣』だったからね」
僕は手に持つ剣をかざして魔力を流し込む。
すると刀身が赤く輝いていく。
「『陽光の剣』は太陽のエネルギーを吸収し、僕の魔力と混ざり合わせることで真の力を発揮する。そうだね……簡単に言うなら……」
ズバッ!!!
「焼き切るっていう感じかな」
『ぐ、ぉオオおおおお!!!!』
片腕を付け根から切り飛ばされたDA-Ⅱ型は叫び声を上げる。『バニシング』の高速移動からの『陽光の剣』による一振りだ。砂漠という、太陽との距離や温度が高い環境だからこそ使える『陽光の剣』の力。攻撃力だけなら僕の剣の中では1、2を争うレベルだ。
「これで終わりだ!!」
『一閃』を発動し、DA-Ⅱ型の腹を突き抜く。大きな空洞が敵の腹にできる。
敵の核は今ので破壊できたはずだ。
『……ゲキャキャャャ!!死んだと思ったかァ!?』
ズドドドドッ!!!
大量のミサイルが僕に向かって飛んでくる。しかも全方位からの一斉射撃だ。
くそっ!あれでもまだ死んでないのか!?
魔法陣を展開。全ての剣に対し意識を集中する。
「『光陰の聖滅剣』」
数百といった剣が魔法陣から顕現し、ミサイルに向かって飛ぶ。残ったものは僕自身で『陽光の剣』を使って切り落とす。
『グキャキャ、俺は7000の未原細胞でできてるんだぜ?未原細胞ってのは再生可能な特殊細胞だから、あの程度のヌルい攻撃じゃ全然効かねぇよぉ!!』
「……なるほどね」
なかなか厄介な相手と出会ってしまったみたいだ。
再生能力や、大量のミサイルや弾丸を発生させる身体。非常にタフな相手だ。
これは生半可な攻撃じゃダメだな。
僕は『陽光の剣』を構えなおしてDA-Ⅱ型と向き合うのだった。