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魔王様!?桃源郷(ハーレム)創成記!  作者: 日鏡ロイ
13章 白箱(1)
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13 12

白箱 No.開発室



「いきなり出たな」


「……来やがったか。レン=アクセル」


部屋に入るとすぐに目に入ったのは赤い髪の少年。フィフスだ。同じく赤い目で俺たちを睨み付けてくる。


部屋はかなりの広さをしていて、奥の方は本棚などが多く立ち並び入り組んでいる。フィフスのいる所はベッドが横に一直線に幾つか並んでいるだけで他には何もない。そしてやはり全て白色で統一されている。


俺はミイに耳打ちをする。


「(ここは俺がやる。ミイは先にエレナを追ってくれ)」


「(了解)」


俺の言葉に頷き、ミイは走って部屋の奥へと進んでいく。俺は魔力を練り上げ、フィフスに対応できるよう準備を行う。


「そんなにすんなり通しても大丈夫なのか?どうせここを通すなっていう命令だろ?」


「……他にもいるから関係ねぇ。俺はお前を倒す」


フィフスはそう言うと手元に巨大な黒い炎球を3つ発生させる。かなりの魔力が練り込まれているな。


「『ヘル・ブレイズ』」


「『黒炎』!」


放たれた魔法を黒い炎によって相殺する。魔法を使うのに超能力も使えるのか……これは厄介だな。


「……ククッ、その程度じゃ足りねぇなぁ!魔王さんよぉ!!!」


全力でいくしかねぇ!!


ーー


後ろで爆発音が聞こえ、私は振り返りそうになるが堪えて総帥室へと続く扉へと向かっていく。ベッドが並ぶ場所は既に通り抜け、今は本棚が並んでいるところを走っている。あいつ、対策考えてなかったみたいだけどどうするのかしら……


パパンッ!!


「ひゃっ!?だ、誰!?」


突然、銃撃音が聞こえ、私の真横の本棚が破壊される。後一歩進むのが早かったら死んでたわね……


「ここは通さない。Code.06の名にかけて」


「ちょっと貴女、余所見はいけませんわよ!」


ちょうど私の右手側の通路で声がし、私はそちらの方向覗いてみる。そこには灰色の髪に水色の目、そして迷彩柄の軍服らしきものを着た少女が、あの金髪巨乳女……柊菜=U=ハーゲリオと闘っていた。少女はピストルを使い、柊菜の攻撃を避けながら弾丸を打ち、柊菜はそれを避けて電気を帯びた双剣で反撃している。


「(こっちに来てたってことね……)あなたを倒さないと通れないって訳ね?」


「そういうこと。ただ、あなた達ごときに負けるはずがないけれど」


そう言うと少女は持っていたピストルを離す。手から離れた途端、光の粒子に変換していき違う形を形成していく。


これは……機関銃だ。


「私は白冬 白亜。CodeNo.06『ゼクス』。統治機関の命令によりあなた達を排除する」


ジャキッと音を立てて銃口を私たちに向ける白亜。


「マズいですわ。あの数は私の剣技じゃ防ぐことはできません……!」


「ちょっと!こう、弾丸を切り裂く、みたいな技はないの!?」


「ユウさんじゃあるまいし、私にはそんな芸当できませんわ!ちょっと本気を出せばできないことはないかもしれませんけど。さすがにあの数は……」


こちらへ逃げてきた柊菜が苦々しげに答える。というかこっちきたら私まで巻き添えくらうじゃない!


「『ツヴァイ』」


ズドドドドッ!!!!


勢いよく機関銃の銃口から大量の弾丸が放たれる。


「仕方ないわね……『ラ・シェイド・フローズン』!!」


私は魔力を一気に発生し、水の分厚い壁を作りだす。弾丸はその中に入ると一瞬で凍りつき、動きを止めて水の中に留まる。この魔法は特殊な粘液を発生させ、その中に入った物を凍りつかせる対飛び道具用防御魔法。


私は攻撃を防ぐと本棚の陰に入り、追撃を逃れる。そこへ柊菜も転がり込んできた。


「てかあんた、サーバーのある部屋に行きたいんならこっちの部屋じゃないわよ」


「なっ……じゃあ大演習場の方ですか……というかどうして貴女がそのことを!?」


「そのくらいお見通しよ」


ドドドドッ!!私達のしゃがんでいる本棚の上を機関銃が連射する音が聞こえる。


すると、白亜が現れて銃口を私たち向ける。


「いずれにせよ、逃すつもりはありません」


「ふん……!ここは一時共闘といくしかないようね!」


「みたいですわね!」



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