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第十高等学校
「はーい皆!今日は転校生がやってきましたー!」
女教師の一言に第十高等学校2年A組の生徒達は一斉にざわつき始める。
「転校生!?」
「マジかよ!女子!?女子なのか!?」
「可愛い女子希望!」
生徒達は女子の転校生を希望しているようだ。
対照的に女子は大してざわついていない。転校生でテンションが上がるのは男子がほとんどなのだ。
「残念ながら男の子ですよー!」
ガラッ!と勢い良くドアが開かれた。
が、誰も入ってこない。
「な、なんだ……?誰もいないのか?」
生徒達は突然の事態に困惑しているようだ。
「とうっ!」
掛け声と共にマントを着用した人間が教室に回転しながら入ってきた。
「……」
「……」
「……」
クラス全員がシーンとしていた。
なぜなら、マントを着用した豚の生々しいマスクを被った人間が教卓の上に立っていたからだ。
「ワレハ、デスパイアヨリ転成サレシモンスターデアル。
食ワレタクナカッタラワレニ従ウノミ」
絶句。
なんだ…この意味の分からない登場は……
全員がこいつのことをヤバい…と思った一瞬だった。
「え……え?」
先生も驚嘆してどうしていいのか分からないようだ。
「ヲイソコノティーチャー」
教卓に仁王立ちの豚マスクは当惑している教師に声をかける。
「は、はひっ!」
「ワレノ席ハドコデアルカ」
「あ、あの窓際の端っこです……」
教師は誰も座っていない席を指差した。生徒達は未だに誰も声を発しない。
「フム、ナラ座ルトスルカ」
ストッと豚マスクが床に華麗に着地したその瞬間、
「一回死ねやクソ豚がぁぁっ!!!」
「ふ、不意のツンデレ萌えぷぎぃぃぃぃぃ!!!!」
教室に、光り輝く雷撃が降り注いだ。
豚マスクのマスクは完全に焼失してしまった。




