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魔王様!?桃源郷(ハーレム)創成記!  作者: 日鏡ロイ
12章 輝龍祭
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魔力は渦を巻き、炎は巨大に変化していく。火属性の魔力が繰り返し繰り返し爆発を起こすことで、さらに大きさを増す。


『くぅぅ、ば、爆発しちまう!』


『イっちゃうのシノちゃん?』


『うるせぇ淫乱女が!!』




「はぁぁあっ!!『デス・フレア』!!」




魔法の詠唱と共に地面に突き刺さる黒い槍。刹那、そこを中心として爆発が次々と起こり、地面の至る所から火柱が上がる。黒の炎や赤の炎が視界を覆い尽くす姿はまるで地獄絵図のようだ。


『ぐっ、こんな……うわぁああ!』


『あ、兄貴ぃ!!ぁあああ!』


当然の如く、炎は次々と兄弟を消滅させていく。俺は少し二人が燃え死んでしまうのを懸念したが、まぁ審判が助けるだろうから大丈夫だと信じたい。


「……つーか、全然制御できねぇんだけど!?」


炎はとどまるところを知らず、遂にはユグドラシルまで攻撃を開始した。


「まずい!あの上にはエレナがまだ……!エレナ!」


木属性のユグドラシルに火属性の魔法は厳禁だ、火事になっちまう。が、幸いにも根元の方は火耐性はなかなかあるらしく、まだ炎は燃え移って……って


「やべぇ!上の方燃えてねぇか!?」


『火柱のせいみたいですね』


『ふん、バカみたいに魔力を注ぎ込むからだ』


『お陰で私、もうお腹いっぱいです〜 ちょっと溢れてるかもしれません』


『ちょ!何パンツ脱いで……やめろぉ!そんなところ見せにくんじゃねぇ!!!』


「ええい!うるせぇ!とりあえず木登るしか……ん?何か変な魔力の感じが……」


俺は火が燃え移ってない木の幹に手をかけて登ろうとしたが、何か違和感を感じて手を止める。何かが渦巻いているようなこの感じ、前にも何処かで……


『(おい、かなり火がデカくなってるみてぇだけど大丈夫なのかよ?)』


そうだったぁ!エレナがまだ木の上に……い……る……え?



「な、なんだありゃあ!?」



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