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魔王様!?桃源郷(ハーレム)創成記!  作者: 日鏡ロイ
12章 輝龍祭
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「あら?あなたは……」


うわ……こんなところに面倒な女が……


「何ですの?その面倒そうな目は」


「別にぃ?天下の一高様がこんなとこで何してるのかなー?って思っただけよ」


最前列に行くと、そこには金髪をクルクルロールに巻いた女が。今朝、喧嘩をふっかけてきた柊菜とかいうやつだ。


「なんだかムカつきますわねその言い方……」


「あらそう?だったらゴメンなさいねぇ、他意はないのよ?」


「む……まぁ、良いですわ。それにしても、貴女達のチーム、負けそうですわね」


柊菜はスクリーンに目を向けると少し微笑を浮かべる。


画面では、レンがお腹を押さえて疼っているところが写っていた。


「分身に、見えない攻撃。彼が近接魔法の使い手ではないことはすぐに分かりますわ。ならば、今の状況は最悪かと」


「ふん、そんなのやってみないと分かんないでしょ。

それに……」


「それに?何ですの?」


私は昨日のことを思い出す。



『あれ?それも持ってくの?』


『ん、まぁな。なんか今日は時間がかかりそうな気がするからな。もしかしたら泊まりになるかもしれないだろ?』


『さすがにそれはないと思うけど。別に置いていっても良いんじゃない?』


『埃被ったら嫌だし』


『1日じゃそんなに被らないわよ』


『念のためだって』



……って、別にこれが逆転する鍵になるわけでもないじゃない!


「……負けそうね」


「ふん、これくらいの相手に負けるようでは、私たちには到底敵うはずもないですわね」


柊菜は胸を張って笑う。かなり大きめの胸をしているため少し、いや、かなりムカつく。


こうなったら……


「レン!!絶対負けんじゃないわよ!!」



ーー


「いつつ……」


何度か敵の攻撃を受け、体力を失いながらも何とか立ち上がる。俺の弱点を見抜いた兄弟は全て肉弾戦で挑んでくる。しかも一発一発が重い。


「(どうすっかなぁ……エレナの攻撃もペースが落ちてきたし……)」


俺はポケットに手を突っ込んで悩む。こういう時こそ冷静沈着、ってな。


幸い、敵の攻撃も今は止んでいる。


「ん?これは……」


俺はポケットの中にあった、ある物を見つけて何かを感じる。いつもはボンヤリとしか感じないのたが、何故か今日はハッキリとした感覚がある。


これは……魔力、なのか?



『(おい!何でこいつこんなとこで出しやがんだよ!)』


『(あらあら、ピンチ到来ですわねぇ)』



俺が取り出したのは黒い玉。そう、フルードで見つけた黒い玉だ。その時は何となく綺麗な玉だから持って帰ったのだが、まさか今出てくるとは。


実は俺のポケットはカバンの中と繋がっていて、必要な物を取り出すことができる。別にこの玉は取り出すつもりはなかったのだが……


「魔力……そうか、これは良いこと思いついたぞ」


俺はニヤリと笑みを浮かべると黒い玉をギュッと握りしめた。




『(ひゃんっ!?)』


『(あんっ……あら、シノちゃん、可愛い声出したわね)』


『(うるせえ!びっくりしただけだ!)』



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