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「ニャァ」
「……がも……」
「ニャァニャァ!」
「ぶもっ!?……何だプリンか……んん?そーいや今日って……」
ベッドで寝転がっていた俺は机の上にあるものを見て思い出す。
「学校始まる日じゃん!」
「ニャァ」
枕元の時計を見て俺は驚愕する。
いつもよりも10分も遅い。まずい……このままでは……
ーー
「お、おはよう……」
「レン君?」
「は、はひっ!」
「早くご飯食べて学校行くよ」
「ら、ラジャッ!」
リビングに行くとエレナとミイが準備を終わらせてテレビを見ていた。
エレナが昨日の夜、寝坊しないでねって言ってたのだが、寝坊してしまったためハリセンが飛んでくると思ったのだ。
俺は急いでテーブルに置いてあるトーストを食べ始めた。
トーストを口に突っ込み、ダッシュで部屋に戻って制服に着替えてカバンを持ってリビングに降りる。それだけだ。
歯磨きは歯ブラシを学校に持って行ってやるしかねぇ!
ーー
「夏休みが終わったっていうのに暑いなー」
「まだまだ30度はあるみたいだしね」
「マジかよ、溶けちまうぜ」
何とかいつも通りの時間に家を出ることに成功した俺たちは暑さに項垂れながら学校へと向かっていた。
外はありえないくらいに暑く、頭から水を被りたい衝動に度々襲われたが、さすがにやめておいた。
まぁ暑さにも良い点はある。エレナとミイの制服だ!
見ろよこの透けた下着を!
2人の制服は汗をかいて湿っており、背中に張り付いているのだが、そのせいで下着が制服を透けて見えるのだ。
これぞ男のロマン!
ふむふむ、エレナは薄緑の下着、ミイはピンクの下着か……ドュフュドュフュ、ご馳走様です。
「『アクア・ハイドロ』」
「どぶしっ!?」
俺がニヤニヤしていると上空から強烈な水飛沫が降ってきた。水を被りたいとは言ったがこれは嫌だ。
「あんたニヤニヤしすぎ。変態」
「すんません」
ミイには俺が透けた下着をガン見していたのが丸分かりだったようだった。