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「トゥエルちゃん俺のも食う?」
左隣に座るトゥエルちゃんに尋ねる。エレナからアイスをもらい過ぎて少し満腹になっているのだ。
「……うん……あーん……」
「ドフュォッ!?」
な、なんだこの可愛さ!天使だ…!天使がいるぞぉぉ!!
小さな口を開けて待機しているトゥエルちゃんが可愛い過ぎてもう俺、お腹いっぱいです。
「ほ、ほい……」
「……んぐ……おいし……」
「うへへへ」
アイスを食べたトゥエルちゃんは少し笑みを見せた。
天使すぎる。
「トゥエルちゃん、私のもどうぞ〜」
「……うん……ありがと……」
右隣のエレナが席を真ん中の俺に近づけてトゥエルちゃんにスプーンを近づけていく。
ちょ!エレナのおっぱいが当たってるんですけど!てかボリュームあり過ぎてすんごい俺にめり込んでるんですけど!
「……ぱく……おいしい……」
「わ〜!聞いたレン君!美味しいって!」
「お、おぅふ」
俺はエレナのおっぱいが食べたいです、なんて口が裂けても言えねぇな。
こんな感じで俺たちはアイスを楽しんで食べていた。
ーー
「トゥエルー?そろそろ帰ろっか。明日の用意とかあって私も忙しいし」
「……うん……」
「えぇ!?先生!もう帰っちゃうんですか?」
「なぁにぃ?アクセル君、そんなに私と」
「いや、トゥエルちゃんともっと話したいだけです」
「……ダメダメ!帰るよ!ちゃんと宿題やるのよ2人共!」
「了解でーす、さよなら先生」
俺はピラピラと先生に振るとトゥエルちゃんの頭を撫でる。
せっかく久しぶりに会ったのにもうお別れなんて辛すぎるぜ!
「……ばいばい……」
トゥエルちゃんはそう言うと名残惜しそうに帰っていった。フィフスお兄様は終始欠伸をしていたが。
「さて、どうしますか」
「私達もミイのお土産買って帰ろうよ。夕飯の準備もしないとダメだし」
「それもそうだな」
俺は頷くと、リュックからエレナから預かった地図を取り出して帰り道を確認する。
「こっちだね」
「いや、こっちだ」
全く真逆の方へと進もうとしたエレナの手を掴んで自分の方へ引き寄せる。
「あっ……」
勢い余ってエレナがすっぽりと俺の腕の中へ入ってしまった。
「……」
エレナは何故かそのまま硬直してしまい、動かない。
「エレナ?」
「……はっ、は、はは早くいこ!」
「おう……ってこっちだから!」
エレナはバカというよりは方向音痴なのではないだろうか?
真っ赤に顔を染めたエレナの手を引いて俺は帰路へと着いた。