21
「ロリっ子最強ぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおお!!!!!!」
「……は…わ……」
トゥエルを抱きかかえると俺は研究ルームの扉に向かって全力疾走を開始する。
ハァハァ、こんな可愛い子は家に連れ帰って日が暮れるまで愛でてやるんだ!!
「うひょぉぉぉあああっ!!」
「ちょっと!? どうしたのよ!?」
「れ、レン君!?」
勉強をしていたエレナとミイが立ち上がって俺の前に立ち塞がる。
「ロリロリロリロリロリロリロリロリロリロリ」
だが止まらない!!
俺を止められる奴などおらんわぁぁっ!!
「あひょぉっ!」
「きゃっ!?」
くるっ、と右足を中心に一回転してエレナの前を通り過ぎる。
決まった……
扉まであと少し……!!
「うぉぉぉぉっ!!」
ドアノブに手をかけた時だった。
刹那、
ガチャッ
扉が開いた。
「ぷぎっ」
突如開いたドアに頭を全力でぶつけ、地面へと仰向けに倒れ込む俺。
その衝撃で、目の前もう真っ白に……
いや……大丈夫だ、トゥエルちゃんは無傷……だ……
「トゥエルー、熱は収まったー?
って、あれ、アクセル君じゃない。
えっ?ちょっと泡吹いてる!!」
「レン君!? どうしようお母さん!」
「化学療法ね」
「このロリコン犯罪者が……」
「……いたいのいたいの……とんでけ……」
トゥエルが優しく頭を撫でる感覚だけ、感じることができた。