12
「あ、あああの!!」
「しーっ。ごめんね?
患者さんが起きちゃうから、少しボリューム落としてもらえないかしら?」
「す、すみません……」
テンパりまくる俺に口に人差し指を立てて注意するセレナ。 しかもウインク付きだと!?
「あ、ほんとだ。
小さい女の子…あれ?この子どこかで見たことあるような」
エレナは気になったのか、部屋の奥に設置されていたベッドを覗き込んだ。
「……ふぁ……あ……」
こ、この愛らしいロリボイスは!
「……おは……」
「トゥ!エ!ル!ちゃぁぁぁぁ!ぐぼぁっ!!?」
「静かにしろって言われたでしょうこのロリコンが」
銀髪に愛くるしいロリボディ、元々表情の変化に乏しい彼女が寝ぼけて目をぼんやりさせている姿が可愛過ぎて、魔王様死んじゃいそうです。
「あら、知り合いだったのかしら」
「……まお様……?」
「うひょぉぉ!しゃべったぁぁ!がぼぉっ!?」
「だから黙れって」
ミイの攻撃力、計り知れない。
「久しぶりだね~ どうしてここに……て患者さんなんだっけ」
「この子は熱がなかなか引かなくてね。
ここで科学療養してるんだけど治らないのよ……」
「……もう…ちょっと…寝る…」
そう言うとトゥエルはもう一度ベッド横になって目を閉じた。




