35
「ぶひぃぃぃぃっ!!!!」
「きゃぁぁぁぁっ!!!!」
砂浜へと猛ダッシュしていた俺は氷の道を滑り過ぎた勢いで、物凄いスピードで砂浜に投げ出されていた。 この世界に来たときのことを思い出すぜ……
って、このまま落下したら絶対にやばい!!
「『サンドパーン』」
ぽふっ
「た、助かったぜエレナ……」
「2人とも大丈夫?」
「何とかね……」
エレナが作り出してくれたフワフワの砂山が、俺たちのクッションとなり無傷で着地することができた。
「クラーケンはどうなったの?」
「突然上空から銃撃があって、今もそれに……」
俺たちはクラーケンの方へと目線をやる。 するとそこには……
「あの光は……レーザー光線か!?」
「空中からの謎の攻撃、それにレーザー光線……まさか!」
エレナは何か思い出したかのように驚きの声をあげる。
「多分あれは、ステルス機能搭載未現細胞製無人爆撃機。 シードの最高技術の結晶。噂には聞いたことはあったけど、実際してたなんて……」
「(おいミイ、あれってそんな名前なのか?)」
「(らしいわよ、それがどうしたの?)」
「(いや……ちょっと気になっただけだ)」
俺はあの姿の見えない兵器と闘ったことがある。
その時の俺は魔王モードで、奴らは約30体もの機体で襲いかかってきたがほぼ全滅させることができた。
が、魔王モードであれだけ苦戦したんだ。 今の状態で闘っても勝てるはずがない。
弾丸を氷で防いだときに見たからよく分かった、あれが兵器なんだと。
てか魔王モードの俺、その伝説的な兵器をよくぶっ壊しまくったな。
さすが魔王様だぜ!!
「……クラーケンが消滅しちゃったよ」
「凄いパワーね……」
クラーケンはレーザーによって消滅させられていた。
兵器恐ろしすぎる。