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ズドドドドドドドドッ!!!!!
「こ、これはっ!!?」
「何よこれ!?」
突如、クラーケンに降り注いだのは無数の弾丸。
その音は絶えず鳴り響き、ミイと俺は思わず手で耳を防ぐ。
「やべぇ!『フローズンウォール』!」
俺は流れ弾を受けないため、極厚の氷の壁を発生させる。
「おぉうっ!?」
目の前まで弾が貫通してきた。
なんとか壁を抜け切るまでに止まったが。
「ちょ、ちょっと!もう少し厚くしないと貫通するわよ!」
「この弾……」
「聞いてる!?」
「死ぬ!ここにいたら死ぬ!!
逃げるぞ!!」
「え?」
「だっしゅぅぅぅぅぅ!!!!」
俺はミイの手を引っ張ると、海に氷の道を発生させて全力でその場を離れた。