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魔王様!?桃源郷(ハーレム)創成記!  作者: 日鏡ロイ
第8章 死の焔(ほのお)
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17

「神無さん!しっかりしてください!」


神無さんの身体を揺すると反応があった。何とか意識はあるみたいだ。


「……柊菜……逃げ…ろ……まだ…あいつらは……」


「神無さんを置いて逃げるなんてできませんわ!

私がホムラも倒して……」


「……違…う…!…本当の……姿は……」


神無さんはそう言うとフッと意識を途切れさせてしまった。


「あの神無さんが……!」


私は神無さんをその場に横たえるとホムラの方へ向き直る。


正直、もう魔力は殆ど残っていない。体力もだ。

さっきの『紫閃』で全て出し切ってしまった。


今は何とか『紫電』を顕現させられている状態だ。


「……力を下さい」


あの方のことを思い浮かべる。

例えどんな巨大な敵であろうと臆することなく闘ったあの方を。


『……君は殺させないよ……』








「……さぁ、始めますわよ」


私は意を決すると『紫電』をもう一度構え直してホムラを睨みつけた。


V字型の甲冑の目穴から冷たい視線を放つホムラは不気味に笑う。


「そうね、貴女は惨殺よ、惨殺」


そして私とホムラの剣は激しい火花を散らすのだった。


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