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「何か気づかない?」
俺はエレナに尋ねられ少し考えこむ。おっぱいがデカくなったとか!?いや、さすがにエレナはそれを尋ねはしないだろう……水着のことだろうか?
「うーん、あ、エレナもその『花』好きだったんだな」
「……っ!!? 」
最初は綺麗な模様の花の刺繍だなぁーって思ってたのだが、よく見てみれば見覚えのある花だった。
ただ、水着の色には合ってないような気がしないでもないが。
「『ユリーカ』だろ?
俺もそれ好きなんだよなー、昔よく作ったよ」
昔と言っても魔王モードの時であるが。 現在その『ユリーカ』を咲かすことはできない。恐らく魔力の質が違うからだろう。
「ユリーカ……やっぱりレン君は……!」
「ちょちょちょちょ!?いきなりどうした!?」
がばっとエレナが俺に抱きついてきた。
突然過ぎて俺はエレナを抱きとめたが砂浜に倒れ込んでしまう。
「ぎゅむぅっ……ちょ、おっぱい柔らか過ぎ…!」
「覚えてくれてたんだね……」
俺の上に乗っていたおっぱいをどけてエレナが顔を近づけてくる。
近い!めっちゃ近い!なんでこんなに近づくんだ!?
「レン君……レン君は覚えてないかもしれないけど……私はレン君のことが……」
ドォォォォォォォォンッ!!!!
その時、海で耳を劈くような爆音が発生した。