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神無 宅〈メスト〉
「ふぅ…重かった」
僕は両手に持ったビニール袋をリビングのテーブルに置いてと一息つく。
「おかえりお兄ちゃん」
「今日は凄く暑かったよ……汗びっしょりだ」
「はいタオル!」
「ありがとう」
刀音からタオルを受け取ると汗を拭いていく。
せっかく買った服が濡れちゃってるよ……
「今日の夜ご飯は何なのー?」
「ん、カレーっていうイノセントでも人気の料理だよ」
僕はあまり料理が得意ってわけじゃないんだけど、神無の料理は壊滅的なモノばかりなので僕が作ることにしている。
居候させてもらってるんだから当然なんだけどね。
僕は材料を取り出して冷蔵庫という保存用機械に入れていく。
作り方があやふやなので早めに作り始めないと時間がかかるから、今から始めることにした。
「ただいま」
「おかえりお姉ちゃん!」
「あぁ刀音、汗で濡れてるから着替えてくる」
僕がカレーの下準備をしていると、神無が学校から帰宅した。
ちらっと見たのだが汗で制服のシャツが透けてないこともなかった。
「お兄ちゃん!」
「んー?どうしたー?」
僕はジャガイモの皮を剥きながら刀音の呼びかけに答える。
「今日のお姉ちゃんの下着は黒だったよー」
「ぶふっ!?そ、そうなんだ…… 」
僕は一瞬作業の手を止めたが気を取り直して再開する。
それにしても黒の下着か……セクシーですね、神無さん。