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「……私達が……実験体なのは……知ってる」
「そうだ。 俺たちは物心ついた頃からあんた達に世話になってるからな」
「私も昔からフィフスの世話をしてたわよ?」
てめぇは高校卒業してからだろうが。
俺とトゥエルと博士の繋がりはずっと昔から続いてる。 唯一俺たちが継続させている関係。
「あなた達が子供の頃に私達は独立した。
その時にあなた達の研究も持ち出したのよ」
「なっ……!?
つまり俺達はあの箱の中で生まれ育ったってことか…」
「そうよ。
フィフスはCodeNo.1(コードナンバーワン)シリーズ。
トゥエルはCodeNo.10(コードナンバーテン)シリーズ。
それぞれNo.05とNo.12としてCodeNo.プロジェクトの研究に参加してたの」
「……」
その話を聞きながらシルヴィアは静かにコーヒーを啜った。
恐らくこいつは全て知っている。だからこそ統治機関の保護として俺達の元に送られてきた。
「統治機関もそのプロジェクトに関しては本気でね。
私達が抜けるとプロジェクトが続行できないと分かっていたから、妥協して私達にあなた達の調整をさせる代わりに監視をする契約になったの」
なるほどな……
俺達はただ改造されたから強いとばかり思ってたぜ。
CodeNo.プロジェクト……俺達の名前がフィフス(fifth)とトゥエル(twelve)ってのも納得がいく。
「……12番なのは……前から知ってる……」
「俺達が5番と12番ていうことは、他にもいるんだろ?3番とか11番とかよ」
CodeNo.1シリーズなら1番から、CodeNo.10シリーズなら10番から始まるのだろう。