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「……あぁ……うん……わかった、じゃあ後で」
ピッと音を鳴らせて神無がケータイを切る。
幼少期からイノセントで暮らしてたわりには機械を使いこなす彼女には驚くよ。
神無は僕の数倍は頭が良い。
イノセントでは良く彼女に大量の魔王城の攻略法を考えてもらったな。
「オッケーだ、今から向かうぞ」
「え?今からなの?」
「そうだ、善は急げ、ってイノセントでも習っただろう?」
「まぁそうなんだけどさ……」
「じゃあ行こうか刀音」
「はーい!お姉ちゃんもいる?」
「おっ、美味しそうだな。
いただこう」
あっさりと約束を取り付けてしまった神無に呆然としていた僕だが、放置されては道がわからないので急いでついて行った。




