127/356
21
ミイは俺を哀れみの目で見つめてくる。
え、面白くないの?
「で、俺は何とか魔物を倒したんだ。
親玉は半殺しで部下にしようしたけど逃げられたぜ」
あれだけ多くの魔物と闘ったのは初めてだったのでその後、魔力浪費で俺は気絶してしまったが。
「目を覚ましたらさ、ハニーの家のベッドで看病されててさ、起きたらどうして魔物を殺したのか聞かれたんだよ」
「……で?その殺すっていう生に対する冒涜を行ったあなたの答えは何だったの?」
『どうして人間なのに私のことを助けるの?』
女性は俺を恐れるように見つめてくる。
『視点を変えれば悪は正義にもなるんだぜ』
『でも……!あなたのしていることはただの……!』
『まぁ見てろって。
時間はかかるけど分かって貰えると思う。
それで、もし俺が魔王になったら、
君をハーレムにいれてあげるぜ!』