『ネズミ』 『包丁』 『エイリアン襲来』
いろいろと落ち着いたのでやっと書けました。
誤字脱字があったら教えていただけると幸いです
『ネズミ』
『包丁』
『エイリアン襲来』
* * *
おかしいとは思っていた。
朝起きたら飼い猫のタヌキがネズミを枕元に置いていき不気味だと思った。
当の本人はまだネズミ狩りをしており目の前を駆けていった。
「騒がしいなぁ・・・」
額に手を当てながら呟く。
とりあえず着替えるか。
着替えを済ませ廊下へ繋がる襖を開けると頭上に何か飛んできた。
残像が見えたけどたぶん気のせい。
朝から包丁が飛んでくるわけない。
恐る恐る振り返ると壁に突き刺さっているのは紛れもなく包丁だった。
どうやら気のせいではなかったらしい。
ここまで期待を裏切られてガッカリしたことは今までに無かっただろう。
本当残念だ。
壁に突き刺さったままの包丁を抜く。上手いこと刺さったようであまり力を入れることなくすんなり抜けた。
部屋の目の前にタヌキが寝転んで待っていた。
またネズミを捕まえたようで隣に落ちていた。
「この家そんなにネズミいたかなぁ」
いたとしたら物音ですぐに分かるがそんなの全然しなかった。
違和感を覚えながらもタヌキを抱き上げる。
台所へ行くといつもなら朝食の準備をしているはずの姉がいなかった。
「どこ行ったんだ?」
包丁を流し台に置き腕の中のタヌキを降ろす。
キャットフードを皿に入れてやる。
今日も良い食べっぷりだ。可愛い。
姉を探しに姉の部屋に向かう途中、走ってこちらへ向かってくる姉と遭遇した。
「姉さん、どこに行ってたの?」
そう尋ねるがその言葉を無視して慌てた様子で話出した。
「馬鹿!外見なさい!外!!」
怒鳴るような声に圧倒されながらも言われた通り窓の外を見てみる。
「は?」
何が起きているのか理解出来なかった。あんな光景見たこと無い。見たことある方が問題だが映画か何かスクリーンでもあるかのような光景が目の前に広がった。
「エイリアンに襲来されてるのよ!!」
理解出来なかった。
エイリアン?襲来?襲来って何が?あぁ、エイリアンか・・・
姉の言葉が頭の中でぐるぐると回っているかのように繰り返される。
「エイリアン・・・襲来」
何とか言葉を理解出来たが現実のものとして受け止められない。
「いやいやいやいや、これ夢でしょ?
あり得ない!」
だが外を見れば確かに空から飛行船のようなものが飛んできているし町の所々で爆発のようなものが起こっている。
夢だ夢だ夢だ夢だ夢だ夢だ夢だ夢だ夢だ
これは悪い夢で現実じゃ絶対あるはずない!
「はっ!」
起き上がると額に大量の汗をかいていた。
「何だ・・・夢か」
ほっとして胸を撫で下ろす。
するとタヌキのにゃーという鳴き声が枕元から聞こえた。
枕元を見るとそこには死んだネズミを前に置いた猫が座っていた。
冷や汗が背中をつたった。