一歩一歩
三話目です!
「……す、ごめんなさい。少し、電話がかかってきたので、席を外しても?」
なぜ店主からかかってきたかは知らないが、一様電話には出といたほうがいいだろう。一旦、時間がかかると判断し応答拒否した。
「ふふ。私はいいと思うわ。皆様は?」
樺恋が問うと、周りも「まあまだ始まるまで時間があるし……」や「電話なら仕方ないよね」といったように納得しているようだった。
「と、いうわけでどうぞ、電話したらいいわ」
「ありがとう」
お礼を言った後、席を立つと一旦部屋に戻る。
〝プルルル プルルル〟
店主に電話をかけると、すぐに繋がった。
「店主。この時間は学生と先生方で集まると知っていますよね?今かけないといけないくらいの緊急事態なんですか?」
ふう。我ながら長く喋ったかもしれない。
『いやあ。ごめんねえ。さっき多分自己紹介してたでしょ?そのとき、名簿なくて誰がどういう漢字とかわかんなかったよね。だから今からそれをファイルで送るから見てほしくて〜』
「え?そんなこと。とりあえず見ときますね」
『そんなことって〜。結構大事なんだけど?まあいいや。じゃあ、メールに送ってるね』
「わかりました。それでは」
そう言って、電話を切った。はあ。そんなことか。本当、苦労を考えてくれ。一旦、メールを確認しよう。いつものメールを開いて、店主からのメールを見る。
〝・霧喪 本名→水雲希莉
・藍埜 本名→秋宮彩唯
・穫盧 本名→木津森和穩
・春燈 本名→樋口葉瑠
・御酒 本名→隅木みと
・糖 本名→東條茜
・数来 本名→数森紀那
・胡桃 本名→水野玖瑠実
・心寧 本名→牡蠣峰瑚々音
・樺恋 本名→喜連花怜 〟
ああなるほど、こんな字だったんだ。でも、わざわざ愛称をこんな複雑にする意味なかったと思うけどなあ。まあ、関係ないけどね。
一通り名簿に目を通すと、携帯電話をポケットに入れ、また教室へと向かう。
◆◇◆ ◆◇◆
「ごめんね。ちょっと、長引いちゃって遅れちゃった」
「まあ、仕方ないですわ。始まるまでまだ時間はありますしね」
というか、応答するのがさっきから全部樺恋何だが。他の人は、あまり喋らないのかな。
「あ、あの!」
そんな中、樺恋以外の一人が口を開いた。
「?」
ああ。穫盧か。
「そ、その。萊猫は誰と行動するかとか、決めてる、の?」
「えっと……?特には」
ちょっと待って。一緒に行動するって何???学校だからほぼ全員と一緒じゃないの?中休みとかのことかな。
「じゃ、じゃあ。私と一緒にいてほしくて。いいかな?」
「いい、けど」
「やった!ありがとう」
中休みとか一緒にいるだけで、そんなに喜ぶなんて。変わってるなあ。
「穫盧。もう早速、グループをつくったのね。わたしたちも作りましょう」
樺恋がそう言うと、それぞれがかたまり始めた。霧喪・藍埜で一グループ。胡桃・心寧・樺恋で一グループ。春燈・御酒・糖の一グループ。そして、数来も加わった私達で一グループ。
全部で、四グループになった。
はて?なんでグループに分かれているんだ?授業の席とかかな?高校とか初めて同然だし、よくわかんないな。ていうか、先生たちは?二人だったよな。二人でグループを組んでる、霧喪と藍埜かな。
「グループ、できましたわね。基本、このグループで行動するのよ?わかりました?」
樺恋が言うと、口々に「わかりました」などの声が聞こえる。私も一様、「わかりました」と言っておく。
「あと、五分で始まるね。私達はここ。胡桃たちは音楽室、春燈たちは給食室、数来たちは体育館に行ってね。それじゃあ、また鉢合わせしたときに」
え? 授業する場所、教室じゃないんだ。先生たちだけ教室ってどうなってるの???
「萊猫?どうしたの?ボケーっとして」
あ、いけない。私ったらボーッとしてしまっていた。
「ううん。なんでもないよ。初めてだったからちょっとびっくりしちゃって……」
「ああ、そうなの。私も初めてのときは
そうだったなあ」
えっと、数来ってもしかして、りゅ、留年?うー、ごほんごほん。忘れよう、うん。
少し歩くと、体育館についた。そして、またもや電話もなった。
……店主だった。
またか。と思うとため息が漏れてしまう。
仕事の話かもしれないし、私は二人に電話にでないといけないと言う。承諾をもらうと、体育館を出る。
そして、ひとまず、体育館の近くにあった、閉鎖的な物置の中に入っていった。
読んでいただきありがとうございました!ぜひ次回も読んでください!




