一章
暇つぶしに書いた小説です、よかった読んでください。
まだ夏の暑さが残る頃、終戦となり全てが終わったのだが、まだ気持ちの整理がついていなかった。
「……」ゲキオコは椅子に座り、虚ろな目しながら窓から見える太陽を見ていた。すると棚の上に置いてある眼鏡に目が留まった。そして何かを思い立ったかのように椅子から立ち上がり、どこかへ出かけた。
行き着いた先はリメッポの家だった。
「こんにちは」
「はーい、あ、激波さん」
「どうも…、…あいつの墓参りに…来ました」そう言って二人はリメッポの墓がある場所へ行き、ゲキオコは手を合わせた。
「あの…、今日はどうして?」
「……、立ち直れない自分への……慰めです、ずっと、あいつのことが頭から離れなくて……。今まで誰かのために泣いたことなんて一度も無かったのに、あいつだけは……どうしてか涙が出るんです」
「それは、あなたがあの人のことを大切だと思っていたからだと思います」京子さんはそうゲキオコに言った。するとゲキオコは少し笑みを浮かべそっぽを向いた。
「そうか……そうだな……、今まで友達がいなかった俺と話してくれたのは……あいつだけだった。だからそんなあいつを俺は……いつの間にか大切に想ってたんだな」下を向きながら言った。すると涙を流した。
「あいつのおかげで……、俺に無かったものができたんだ……」ゲキオコは涙を流し、泣きながら震える声でそう言った。それを見ていた京子さんも次第に涙を流した。
「なんで………お前が……、いなくなるのは俺で良かったろ………」ゲキオコは涙に打ちひしがれながらそう問いていた。
やがて日が暮れ、想いを馳せる……。
続きもよかったら読んでください。