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魔王、勇者を育てる  作者: Nikki
2/2

魔王、作戦を考える

 さて、将来的な方針は決まったもののアルトをどう育てようか。

 俺が育てて懐かれてしまっては、倒された振りができなくなってしまうしな…

やはり人族は人族に育てられるのが一番だろう。そもそも子供の育て方なんか知らんしな。

ならせっかくだ。近くにある村に託すことにしよう。この辺りなら強い魔獣もいないしな。


――――――――


――――――


――――


 人族の村のはずれに来てみたわけだが。アルトを拾った場所から結構な距離があったな。あの人族の女はなんであのような場所にいたのだろうか?それにこの村にいるような恰好ではなかったようだが…

 他の人族とウォルフが戦った形跡があったから、どこかへ移動する途中だったのだろうか。

 まぁ。考えても仕方のないことだろう。既に終わったことだしな。

 さて、アルトの今後だが、ひとつ案としてはあるにはある。

 親父の書庫にあった本に書いてあったもので托卵というものがあるらしい。

 鳥が卵を産み、それを他の巣に忍び込ませ他の鳥に育てさせるというものだ。

 人族の育て方はわからんからやはり人族に任すのが良いだろう。まずは人族がはぐれてくるまで待とうか。


――――――――


――――――


――――


 半日待ってみたが誰も通らない…だと…?

 上空から村人は確認できた。人族はあまりで歩いたりはしないのだろうか?

 となると俺から村に出向くか?だが人族に認識されるのはまずい。アルトに俺の存在が知られてしまうからな。

 俺の姿は見られずにかつアルトが村人たちに発見されるようにしなければならない。

 

 「アルト。何かいい案はないものか?」


 『だーぶー』


 「だーぶーではわからんぞ。とはいえ喋るのも無理か」


 手を伸ばすアルトを見ながら考える。喋らず考えを伝える…そうか。いいぞ、名案が浮かんだ。

 あとはアルトへの注目の集め方だな。これは演出として派手にすることで集めることは可能そうだな。よしこれは楽しくなりそうだ。

 あとはこの村のやつらがアルトをしっかりと育ててくれるかどうかだが、こればっかりは俺にはわからん。定期的に【遠視魔法】で様子を確認するしかないな。もし無下に扱うようなら滅ぼして他の町に託すとしよう。


 とその前にアルトが強くなり、俺の前に現れることができるように本に書いてあった【制約魔法】というものをかけておこう。どうやらこれはかける際に制約を受けることでその難易度に応じた強化が見込めるらしい。そうだな。俺を倒すまでアルトが全力を出してやっと倒せるレベルの魔獣が寄ってきやすくなる。その代わり成長速度が速く、成長度が高い。この制約でいいだろう。


制約を決めた瞬間、黒い靄のようなものが現れ、アルトの右手の甲に吸い込まれていき、靄がなくなった手の甲には禍々しい王冠が描かれていた。【制約魔法】は体に刻印されるようなものなのか?【鑑定魔法】を使ってみるか。


―――――――――――――――

名前:アルト

年齢:0歳5ヶ月

レベル:1

体力:10

魔力:2

力:1

守:1

速:1

賢:1

スキル:なし

装備:ぼろ布

状態:魔王の制約

―――――――――――――――


あれ?こればれないか?状態に魔王の制約って書いてるが…

ま、まぁ【鑑定魔法】が書いてあった本は古ぼけた本だったから大丈夫だろう

使えるやつはいないはずだ!…多分…

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