9、10月−29 世の中は必要の無いものばかり
お待たせいたしました!!ついにあの人たちが登場です!!
「さて、ちょっとしたハプニングがありました、無事に出演者の捕獲に成功しました!!」
「いまさらだが、俺にこのポジションを頼む時点で1人足りないのはわかりきっていたんじゃないのか!?まさか、演出か!?」
「いえ、本当はツッコミに6組の生徒がなるはずだったんだけど、私についてこれず逃げ出しちゃったんだよ。」
「OK!逃げたやつ、自分を恥じる必要はないぞ!俺も逃げたい!!」
「そんな告白をしても認められません。それでは入場してくるのは開明高校の改革王!1年間でやった改革は50件をこえる前会長、斑目 龍騎!!」
「やーやー!ありがとう、ありがとう!」
「ここであんたかよ!!」
まさかの登場……まさかでもないか。
「そしてこの流れからわかるように続いてはネットアイドルとしても活躍中!大量のファンがいる電脳世界のお姫様、宮野 美香!!」
「みんなー!がんばるから応援よろしくねー!」
「わかりやすい流れだな!ひねろよ!」
「さらに各チームの監督を紹介します。」
「監督?」
「チームごとに監督を1人、ないし2人用意してもらっています。監督は監督席でふんぞり返っていていいです。ぶっちゃけ、意味はありません。」
「じゃあ呼ぶな!!」
「最初は開明高校から。保健室の魔術師、中山 梓。」
「なんか呼ばれたから来たよ。」
……あいつの姿を視界に入れたくない。
「続いては彩上高校!車とは馬鹿を挽くためにある、副会長、南雲 劉斗!」
「ふっ!」
黒髪の不良っぽいのが出てきた。だが、雰囲気は不良とはかけ離れた感じだ。
「劉斗!なんで監督なのさ!?」
作られた段の上のほうで馬鹿が叫んでいる。
「勝ち目のない戦いになぜ我がでなければならない?」
「劉斗ー!!」
馬鹿が何かを取り出した。あれは……爪楊枝?確かにうまく頸動脈にジャイロ回転をつけて刺せば殺せるかもしれないが、あんな殺傷力のない武器をなぜ使う?
「セバスチャン。」
「申し訳ありませぬ。洋平様にプリンをいただきましたので。」
「洋平!!貴様ぁ!!」
執事が出てきたことにも驚きだが、あっさりと裏切ることにはさらに驚くな。……あれくらいならラブの執事でも間違いなかったかもな。
「くらえっ!!」
投げられた爪楊枝が南雲さんに飛んでいく。
「ツッコミの人、これは爆発するぞ。」
メキッ!
「え?」
「動くな。」
俺は爪楊枝を叩き落として、馬鹿の首に木刀をあてた。
「あ、あの……」
「爪楊枝を全部出せ。拒否した場合は病院生活をさせてやる。」
「は、はい!!」
すぐに爪楊枝を出した。それほど数はなかったらしい。とりあえず、全部を使えないように粉々に粉砕しておいた。
「戻った。」
「では、最後は桜ヶ丘!生徒会顧問のお2人です!!」
「ちゃんと説明しろ!」
「ひどいです!」
現れたのは黒髪を後ろで縛っている人とまた小さな人だ。
「名前だけ言うと伊賀 甲賀と清水 このかです。」
「名前だけだと!?」
呼び捨てに対しては何も言わないのか。
「くそっ!こうなったら……」
カバンから何かを取り出す素振りをするとそれが一瞬で消えた。ただ、動体視力のいい人間ならジャンプして桜田さんの後ろにおり、それを固定して戻ってきていた。
「ん?なんか違和感が……」
桜田さんが気付いたらしい。伊賀先生が鏡を投げてやった。
「な、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!!」
そこで全員が気付いた。桜田さんに猫耳が付いていることに。
「ふっふっふっ、これで私の凄さがわかったろ!!」
「あの、甲賀先生。」
「なんですか?」
「みんな桜田さんに注目して私たちが忘れさられてますよ。」
やっと気付いたらしい。
「し、しま……」
「さて!これにて紹介は終了です!!」
ユリがわざわざ被せて言った。結構ひどいな。
「ちょっと!私ってこのまま!?」
「いいじゃないですか。前に会ったときは、ニャ、とか言ってたでしょ。」
「なんかめんどいみたいなオーラがバリバリ出てる!?」
実際、めんどくさい。
そんなわけでこのメンバーでクイズ大会となった。
「……」(返事がない。ただの肉塊のようだ。)