9、10月−28 交流会(ということに後からしたらしい)
「やっほー!」
「久しぶりだね、メエちゃん!」
メエと桜田さんは楽しそうに話していた。あいつらって仲良かったのか。
「やあ。」
後ろから声をかけられた。
「どうもです、萩さん。」
後ろから現れたのは桜ヶ丘高校の副会長、萩さんだ。
「相変わらずむちゃくちゃだね。」
「あなたたちだけには言われたくありません。」
「それもそうだね。」
周りを見てみると出演者も観客も勝手に雑談している。これでカオスと呼べるほどまではいかないんだから不思議としか言いようがない。
「くそっ。こんなんなら断ればよかったぜ。」
「ダメですよ、隼人くん!せっかく誘ってくれたのにそんなこと言ったら!」
おや、あれは……
「こんにちは!!」
俺が声をかける前にメエが声をかけた。
「たしかここの会長だったな。」
「こんにちは。」
「そういうそっちは……誰だっけ?」
スパーン!
「いったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!」
ハリセンでメエの後頭部をはたいてやった。
「だ、大丈夫ですか!?」
「自業自得だ。」
「じゃあゼロはわかるの!?」
「六道さんと桜崎さんだろ。」
「正解です。」
「そっちのは開明高校生徒会長の佐倉さんのはずだが、お前は誰だ。さっきは司会をやってたみたいだが。」
「そういえばちゃんとした紹介をしてなかったな。俺の名前は高月 零夜。生徒会副会長でこれの左腕をしている。」
「わあ!すごいんですね!」
「左腕か……」
どうやら六道さんはなんとなく理解してくれたらしい。
「そういえば、そちらも生徒会ですよね。あの説明だと役職がわからないんで、教えてもらえますか。」
「ああ、そうだったな。まず俺が会長で、こいつは書記だ。」
「はい!」
「それで……」
「あなたたちは親衛隊はいないの?」
「私は一途なんです。」
「その場その場で手に入れる。」
3人の美人がそろっている。絵になる素晴らしい場面なのだが、話してる内容が残念だ。本当に残念だ。
「……あそこにいるのが会計だ。」
「なるほど。」
会計という職はくせのある人間しかなれない職らしい。
「そして……」
「あなたも大変みたいね。」
「そうですね。」
「そもそもあんなに鈍いのが悪いのよ!」
「そうかもしれません。けど……」
「けど?」
「そんな面倒な人を好きになっちゃいましたから。」
「……そうなのよね。」
あそこは一番女の子っぽい会話のはずなのにすごい重い会話になっている。
「あそこで話してるのがもう1人の書記だ。」
「同じ役職で話してるパターンが多いな。」
「そしてあそこでけんかしてるのは副会長とパシリだ。」
「なるほど。」
「パシリってなに!?」
「メエ、いたら便利だぞ。」
「そうなの?だったらOKだね。」
なんか六道さんと桜崎さんは不思議そうな表情をしているが、なれてください、としか言い様がない。
「それにしても六道さんが生徒会長か。」
「なんかおかしいか。」
やばい。ちょっと怒らせたかも。
「そうじゃなくて、まともそうだったからな。」
「は?」
「まあ、うちのメエを見てもいいし、桜ヶ丘の……」
「ひのきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!さくのたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」
「きゃぁぁぁぁぁあああ!!」
「いやぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」
「あんたは壁と抱きついてろ!!」
メキッ!!グシャッ!!
見事に壁とハグする変態の図ができあがった。文句があるといえば、うちの高校の体育館でやらないで欲しかったぐらいかな。
「あんな感じだから、まともな人間が会長になった様子を見たことなくて、まともな人間は会長をすることはないと思ってたんだよな。」
「なるほど。でも、その代わりに俺の周りにはまともなのがいないぞ。」
「そんなこと言ったら隼人くんだってまともじゃないです。」
桜崎さんはそう言っているがメエよりはよっぽどましだと思う。
「高月くん、残りのメンバーをスカウトしてきたって。」
「スカウト!?」
ここのクラスはなにがしたいんだ!?
「というわけでそろそろ再スタート!!」
今回も出てきませんでしたね……(作者は現在、G○フィールドの中です。)