9、10月−21 本当は誰なのかわかってます
ついにPV10万突破!!これもみなさんのおかげです!!そんな記念すべき話は……え?これ?
そう言って見せてきたのはマイク。
「……なぜマイク?」
こっちの疑問は無視して杉野さんはおもむろに何かを設定してマイクを構えた。
『さっさとしなさい!これは団長命令よ!!』
あれ?たしかこれって……
「おおっ!これはまさしくハ○ヒの声!」
そう。アニメをめったに見ない俺でもなんとなく聞いたことのあるハル○をやっている…………誰かさんの声だ。誰だったけな。まあ、いいか。
「団長、これは?」
「これぞ、私の最強傑作!『声が変わるんです』3号よ!!」
「かっこいい!」
「いや、ネーミングセンスなさすぎだろ!しかも3号ってことは1号、2号は失敗したのか!?」
「存在しない!!」
「1号にしてやれ!!」
そんなこんなでこれの説明を受けた。いろいろと関係ないこともまざったから要点だけを言うと、これはいろんなアニメや歌の声のデータを入れており、そのキャラクターの声になれるというコンピューターシステムらしい。しかし、声が変わるだけだからカラオケで高得点は狙えない。
一言で表すならボイスチェンジャー。レベルは某少年探偵くんの蝶ネクタイぐらいらしい。
「普通のボイスチェンジャーですら電話ごしとかマイクごしじゃないとマイクとか特有の違和感があるはずだけどこれはまったくなしですか……」
こんな売り出せそうなシステムをどうやって作り出したって言うのだろうか?……突っ込んだら負けだな。
「システムに問題……」
『斬れぬものなど、あんまりない!!』
『また会ったな』
「そこのコンビは何をやっとるんだ!!」
『あたいったら最強ね!』
『もう終わりにしてやろう』
「まだやるか!しかも、メエは適当だろ!声がやけにかわいくて似合ってないわ!!ついでにそこの自分は関係ないみたいな素振りの杉野さんもやめてください!!」
「私は団長よ!」
もはやぐだぐだだ。こんな状態、どうにかすることなんて俺にはできない。ならば……
『お前ら、やめんかぁぁぁぁぁあああ!!』
「……」
「……」
「……」
あれ?マイクで適当に叫んだんだがこれは誰だ?やけに迫力ないし、なんとなく強いイメージはない。
『これって誰の声なんだ?』
『キョ○よ!』
『これキ○ンなのかよ!』
『あんたは○O○団の一員なのよ!その自覚はあるんでしょうね!』
『巻き込まれた人間によくそんなこと言うな!ていうかそっち隠したら読みにきいよ!』
『そーなのかー』
『やれるものならやってみろ!!』
もうむちゃくちゃだ。本当なら細かいチェックもしたいのだがこんな状況でするのは無理だろうし、そもそも俺がやっても間違いなくわからない。
「もうここはいいですよ。」
「そう?けっこうおもしろかったのに。」
こいつは完璧に元々の目的を忘れてないか?
「ここのシステムが問題なしかなんてマジさんでも連れてきてやっとわかるぐらいだろ。ほかはヤバそうなところはないから問題なしで通るはずだ。」
システムがおかしくてケガをするなんてことはないだろうしな。
『おまっ、あきらめんなよ!!昔思い出せよ!!』
「それは俺でもわかるぞ!!それはアニメじゃないだろ!!」
「細かいことまでつっこんだら負けだよ。」
くそっ!やっかいな!
とにかくここは問題なしで終わらせた。