9、10月−20 全部わかりますか?
「次はここ!」
その場所は資料室。めったに使われない倉庫みたいな場所だ。
「ねえゼロ。ここには何があるの?」
「漫研、アニ研、放送部の3つが共同でやるって聞いてる。」
しかし困ったことに俺もここで何をするかは知らない。というのもここも企画書を提出したにはしたんだが、共同でやることとこの教室を使うぐらいしか書いていなかった。これだと最低金額しか援助できないと言ったが問題なしと言われたのもあり内容のチェックは俺も初めてだったりする。
「失礼します。」
「生徒会長様のおなーり!」
「ボクのこと?」
「いらっしゃーいアル。」
出てきたのはメガネにチャイナ服を着たエセ中国人。
「いきなり変なキャラかよ!?」
「ヤッホーい。」
「おお!ハルアルか!?」
「そして予想通りハルさんの知り合いですか!しかもハルアルって聞きにくいし読みにくい!!」
「ん?読みにくいって関係あるの?」
そこは触れてはいけないところだ。
「私がアニ研の部長、杉野 純子アルよ。」
「わかりましたけど、会話しづらいんでそのエセ中国人はやめてください。」
「しょうがないアルね。なら着替えてくるから待っとくアルよ。」
そう言って奥に入っていった。
「なんで着替え?」
「ジュンちゃんはアニメ部部長だけあってその服装に見合ったキャラクターで話すといとう○いぢさんに誓ってるんだよ。」
「なぜいとう○いぢ!?」
「それと麻○准さん。」
「……誰ですか?」
「あれ!?知らない!?CL○NN○DやAng○l B○atsで有名な人だよ!!」
「ああ……CL○NN○Dはなんとなく聞いたことある気がありますけど、もしかしてどっちも元はアニメとかゲームだったりしますか?」
「うん。CL○NN○Dはゲーム、Ang○l B○atsはアニメ。」
「俺はマンガや小説はいろいろ見てるんですけど、アニメやゲームは全然わからないんですよ。」
「なんで?」
そういえばマジさん以外にあの話をしてなかったっけ?
「俺は機械類と相性が死ぬほど悪いんですよ。パソコンを使えば必ずと言っていいほどフリーズして、テレビですらけっこう映らなくなります。」
「あんた面白いわね!!」
奥に入っていた杉野さんが出てきた。服装はチャイナ服ではなくなった。しかし、ここの制服でもない。どこかの制服らしき服。襟は水色でリボンあり。……どっかで見た気がするんだけど……
「そんな不思議な力を持ってるのよ!あんたは超能力者に違いないわ!!」
「いや、もしそうだったなら常にこんな力を使わないだろ。」
「さあ!S○S団に入りなさい!」
「何のネタかはわかった。そして、また危険発言か!」
そんなわけでチェック開始。
「とにかく何をやるか教えてください、杉野さん。」
「団長と呼びなさい。」
「何をやらかすつもりですか、団長。」
「ふっふーん。教えてあげないわ。」
「……」
「……」
「……」
「誰かキ○ンを呼んでこい!キョ○なしでは団長とまともな会話ができん!!」
「○ョンならいないわよ。」
「なんで!?」
「ここでまさかのハルちゃん登場!私がキ○ンを……」
「あんたがやったら攻撃のみで防御なしのノーガード打ち合いになるでしょ!!」
「ならボクが……」
「お前はツッコミがボケになる。」
「そんなことないよ!」
そこまで言うなら試してみよう。
「ハルさん、なんでもいいからボケてください。」
「ふとんがバットでふっとばした!」
「それは木製バット?金属バット?」
「そこは重要か!?」
「Y○M○H○の出した金属バット。」
「わざわざ答えなくていいです!しかもなぜ○AMAHA!?」
「現代人はギターをバットにするんだよ!」
「ギターを愛する人たちとYA○AHAにあやまってください!!」
「ちょっと!!団長を差し置いて何を……」
閑話休題。
「とにかく、何をするか教えてください。」
「ふふふ……。私たちがするのは、これよ!!」
ヒッキーの文字隠しは同じ文字を隠す癖があります。
例をあげるとSOSだったら○O○になったりS○Sになったりします。
もちろんSOSは救助信号だよ。