9、10月−16 大丈夫か生徒会⑩
少し不安はあったがそう言われたのでそれを信じて着替えることにした。
「お、おさがわせしました。」
着替え終わって出てみるとたしかにラブは復活していた。平常時よりは顔は赤いが、さっきみたいに変な言葉を繰り返したり顔からけむりを出すことはなくなっていた。
「いや、それよりも治ってよかったよ。」
「……あの、ゼロくんはさっきみたいな状態の人がいたら誰でも今さっきみたいなようにしますか?」
「さっき……ああ。取り乱してしまったのか。そりゃあ目の前であんな状態になられたら
誰だろうとあれくらい取り乱すさ。」
「そう、ですよね。」
あれ?なんとなくラブがシュンとなった?
「でもさ……」
「?」
「やっぱりラブだからあそこまで取り乱したってとこはあると思うぞ。」
「え?」
ありゃ?今度はポーッとしだした?
「やっぱりレンやメエみたいな何が起こってもおかしくないやつらがそんなふうになったらまだしも、いつもはそんなことはないラブだからな。やっぱり他のやつよりは驚くよ。」
(↑ラブは聞いてない)
「……おーい、ラブー?」
「は、はい!?」
「本当に大丈夫か?やっぱり保健室に行ったほうが……」
「だ、大丈夫です!!」
「いや、でも……」
「もう元気ですから!!」
た、たしかにこれだけ大きな声が出せるなら問題はないかもな。
「おーい!終わったんだったら片付け手伝ってよ!」
「ああ、わかった。」
トバリたちが片付けを始めたので俺らも片付けに加わった。そのときなぜか「女ったらし」や「天然ジゴロ」と言われた。なんでなんだ?
「やっぱり問題なしだったね。」
寮までの帰り道、俺、メエ、ラブ、ハルさん、レン、トバリ、ユリとさっきまで騒いでいた7人で帰っていた。
「まあ、だいぶゆるめにチェックしたからな。厳しめ見たらお前のクラスのはアウトだったが、せっかくの学園祭なんだ。少々おおざっぱにしたって罰は当たらないだろ。」
実を言うといろんなクラスに少しずつ改善要求はしといたんだけどな。
「あとは各クラスが頑張って、本番で最高のものを見せるだけだね。」
そんな単純なのかね。
「いやいや、なんとなく何かが起こる気がするよ!」
「なんかお姉ちゃんが言うと本当に起こりそうだよ。」
「さすがにそれはないと思いますよ。」
俺も何も起こらないことをねがっている。しかし……
「?どうかしたの、ゼロ。顔が怖いよ。」
「いや、なんでもない。」
このまま何も起こらないことはないと思う。願わくは準備ぐらいは平和にすごしたいな。
これにて大丈夫か生徒会シリーズ?は終了です。最後に一言。
めんどくさくて題名を同じにしたんじゃないからな!!
……言わないほうがよかったかも。