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開明高校生徒会録  作者: ヒッキー
9、10月
83/172

9、10月-13 大丈夫か生徒会⑦

 「着替え終わったぞ。」


 「じゃあ最初は中山くんが出てきて。」


 「わかったよ。」


 出ていったレンはよくある執事の服にちょうネクタイをしていた。


 「かっこいいよ。」


 「ありがとう。僕にほれちゃったかな?」


 「大丈夫、そんなことはないよ。」


 メエの返しかたはひどかったがなぜかレンはうれしそうにうんうんと言っているようだ。……こいつ、実はMだったのか。これから、こいつの扱いについてはどうするべきなんだろうか?


 「続いては真打ち!高月くん!出てきて!」


 「勝手に真打ちにするな。」


 俺が渡されたのはレンとほとんど違いはない。ただレンのより黒が強めで手袋や靴まで用意されている程度だ。


 「これでいいのか?」


 出ていったのに反応がない。着方はたぶんこれであってると思うんだけどな。


 「ふふふ……私の見立てに間違いはなかった。」


 な、なんか様子がおかしいぞ。まさか、ハルさんにでもとりつかれたか?


 「何があったとしても私は復活し続ける!!メエちゃんのクラスでは展開が早すぎて乱入に失敗したが今回こそはハルちゃんのターン!!」

 

 噂せずとも思い出したら影。神出鬼没というスキルがハルさんにはデフォルトだと思う。


 「あれ?お姉ちゃん?」


 「やっほー、ユリちゃん!」


 ……あれ?今、なんて言った?


 「さぁ!ついに魔王の復活が……」


 「そんなことはどうでもいいです!」


 「そうだよ!ハルに妹なんていたの!?」


 「私は聞いたことありましたよ。」


 「「なんで!?」」


 メエと同時につっこんだ。いつのまにハルさんとそんな話をしたというんだ!?「え!えっと……前に家族の話をする機会があったのでそのときに……」


 「「いつ!?」」


 「な、夏休みの生徒会新聞の収録中に……」


 「「あのときかぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!」」


 メエと俺は同時に絶叫していた。


 「いやはや、さすが息ぴったりですな。」


 「あれ?もしかしてお姉ちゃんが話してなかったとか?」


 「完全に初耳だ。」


 「そっか。では、改めてご挨拶。私は藤原(ふじわら) 友里(ゆり)。生徒会役員で最もハイテンションと噂される藤原 晴の妹をやらせてもらってます。」


 噂ではなく事実です。


 「でもおかしいなあ?私って瓜二つってほどじゃないけど結構お姉ちゃんと似てるし、テンションも近いからよくばれちゃうんだけどな。」


 言われなくても友里とハルさんはかなり似ている。金髪でちょっとおもしろいことが好き、よくハルさんのようなテンションなこともあった。


 「ボクは友里ちゃんと話したのがまだ10回もないからわからなかったよ。ゼロは?」


 「ハルさんに妹がいるとは思えなかったのとハルさんの妹っていうとなぜかものすごく病弱なイメージがあってな。それが邪魔してわからなかった。」


 「はっはっはっ……。お姉ちゃんを知っている人に初めて会うと結構言われちゃうんだよね。なんでだろ?」


 そりゃ、ハルさんほどアニメにいそうなハイテンションキャラはなかなかいないからな。無駄にハイテンションな分こっちが疲れるんだけど。


 「それにしても……」


 ハルさんがじっくりと俺をなめまわすように見てきた。あまり居心地のいいものじゃない。


 「妹よ!お前の選択は最高だ!」


 「ありがとう、お姉ちゃん!」


 なんだか知らんが姉妹で意志疎通がとられたらしい。「というわけで、ゼロは誰かを坊っちゃんと呼びなさい!」


 「何がというわけで!?」


 「これが普通なのだ!!」


 「そうなのだ!!」


 な、なんて圧力なんだ藤原姉妹!!ただでさえハルさん1人ですら大変なのに本日は2倍だ!!


 「とは言われても誰を呼べばいいんですか?レンとかはどう考えても坊っちゃんって感じじゃないでしょ。さすがに呼ぶ相手がいないのに呼ぶのは無理ですよ。」


 「大丈夫!ちゃんといるでしょ。」


 「?どこに?」


 「ここ!!」


 ハルさんの指がさされた先にはよく見るちっちゃい少女がいた。


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