9、10月−4 世界で一番こわいのは子供の予想外
メエの発言に一瞬、空気が止まったが……
「いろいろと大丈夫か、メエ?」
「なんでそうなるの!?」
「いや、お前だって今がくそ忙しいのはわかるだろ。その状況で解散なんてできるわけないだろ。」
「そうです、会長。さすがに私も厳しいと思います。」
「で、でも、学園祭なんだよ!みんなで1つのものを作るんだよ!」
?何が言いたいんだ?
「いつも生徒会で作業して、思い出も生徒会のメンバーとだけ。そんなのさびしすぎるよ!もっとクラスのみんなとわいわいしながら学園祭の準備をしたほうがいいんだよ!」
聞き方次第では自分の意見をすり変えているように聞こえるが、こいつは実際にみんなのことを思ってこんなことを言っている。
「さて、どうしますか、マジさん?」
「私はありがたいな。クラスのほうでも大役をもらってるんだ。そう言うゼロのほうはどうだ?」
「仕事をサボっててもばれないんですよ。反対する理由なんてあるわけないでしょ。」
「え?じゃあ……」
「他のやつにはお前から伝えとけよ。」
「う、うん!」
メエは元気よくとび出していった。いつもの笑顔で。
「……よかったのか?」
「何がですか。」
「本当は楽なわけないだろ。普通と同じ、いや、話し合いの振り分けをする面倒さを考えると普通よりも面倒ではないのか。」
「……まあ、子供の駄々を収める方法なんてないってことですよ。」
「最初は敵と言っておきながらなかなか会長のことをわかってるな。」
「敵はよく知っとかないといけませんしね。」
「その通りだな。……さて、仕事の振り分けをするか。」
「さっさと決めて伝えないといけませんしね。」
少し笑いながらマジさんと振り分けを決める羽目になった。まあ、駄々っ子に文句を言うほど無駄なこともないだろうしな。
「よう、ラブ。」
「あ!あの、ゼロくん!メエちゃんが……」
「知ってるよ。俺らが許可した。」
「え?」
「メエが言い出してな。しょうがないだろ。」
「つまり仕事はなしですか?」
「仕事はクラスの作業の合間を使って分担作業ってことになっている。ラブは俺と書類関係、それと一部交渉やチェックなどになってる。」
「あの、メエちゃんは?」
「メエ?もちろん仕事なしだ。」
「そ、そうですよね。」
当たり前のことのはずなのになぜかラブはうれしそうだった。
「ほらそこ!手伝ってくれるなら手伝って!」
「そういえば予算はどうなったんだい?」
「全体で中の上ぐらいだ。まあまあうまくまとめられてたからな。」
「よかった。」
「つまり金を使いまくってもいいと?」
「金は無尽蔵じゃないぞ。」
「それに、当面の目標はメイド服、執事服のデザインよ。」
こいつらはわざわざデザインまでするつもりなのか。それはがんばるな。
「もちろん。あなたたちにも手伝ってもらうなよ。」
「先に言っておくが、俺の美術などの能力は世界ランキングで最下位を争えるほど低いぞ。」
「ちがうよ。ここにいるメンバーは執事とメイドになってもらうの