9、10月−1 地獄の始まり
秋。それは実りの季節。
秋。それは山が彩る鮮やかな季節。
秋。それは学校が一気に活気づく季節。
秋。それは……生徒会の修羅場。
「プリントが……襲ってくる。」
「うまい表現だな。」
今、生徒会棟2階、生徒会が活動する部屋の机はプリントで塔が作られていた。
「こんなにくるんですね。」
「……邪魔。」
「例年、これくらいはくるらしい。」
「来てるよー!波が、プリントの波が来てるよー!」
今回は全員で仕事ムードです。
「で、これが噂の出店、地獄のプレゼンテーションですか?」
「そうだ。」
出店、地獄のプレゼンテーション。命名したのは前会長、斑目先輩。
この学校は出店したいクラス、部活などはまず企画書を提出する。それがこの山を作り出したのだ。もちろん、そんなに部活はない。ここのシステムがこうさせているのだ。
予算配分をするとき普通は平等に分けるのだが、ここは先にやることを書類で提出してその内容によって額が決まる。だから、どこも自分たちをアピールしまくるために何枚も企画書を出すわけだ。
「名付け親に拍手を送りたいぐらいピッタリなネーミングですね。」
「去年は平均で25枚。最高は100枚をこえたそうだ。」
「誰か『環境破壊だ!!』とか言ってくれないの!?」
「ないでしょうね。」
そんなのがいてもへらないだろうし。
「もう!会長命令!これについては全部ゼロがやること!!」
「は!?これを全部か!?」
「文句は聞かない!!」
これは完全に暴走しているな。
「……しかし、いい案かもしれないな。」
「は!?マジさんまで何言ってるんですか!?」
「こういうのを複数人でやると評価のズレがかなり問題になりやすい。人によっては評価が甘すぎることもあり、厳しすぎることもある。ならば1人でやれば統一された評価ができる。それに、お前に任せれば評価に文句もつけられないだろ。」
「簡単に言ってくれますね。」
「なら、ゼロはやらないの?」
ハルさんが笑いながら言ってきた。
「……会長命令に逆らうわけにはいかないでしょ。」
「さすがゼロ!がんばってよ。」
毎度のことながら仕事をしたがらない先輩だ。俺もしたくないのにな。
大量の書類と戦いながらふと思い出した。
「そういえば、これって部活や自由なグループのだけですよね。クラスのはいつまででしたっけ?」
「来週までだ。」
「そうですか。」
……俺のクラスって、決まってたっけ?
ということで、もうすぐ学園祭だ。
勉強しろといわれて小説書いてる作者のヒッキーです。
今月の予告。新キャラが大量に出ます。大量と言ってもクラス全員の名前は出ませんけど、いつもにくらべたら断然多いはずです。 そんなわけで覚悟しといてください。